案内 更新 絵 小説 入口
おやすみの前に
「今日の練習、どうだった?」
「なんだかいつもより調子が悪くて…疲れが溜まっているのかもしれません」
地元に帰ってきてから、ほぼ日課になった夜の電話。
その日あったことなど他愛のない話をして過ぎていく、そんな時間。
この時間が、立向居はすごく好きだった。
「疲れを溜めないためにも、終ったらちゃんとストレッチして体を休めろよ」
「はい。綱海さんも、ですよ」
沖縄と福岡。
遠く離れたこの空間を、電波が繋いでいる。
「おやすみ」
「おやすみなさい」
今日も夜が更けていく。
了
「遠距離」「電波」「おやすみ」で書けという、ついった診断のお題より。