〜side You〜
久しぶりに寿さんに会う。あれから避けてはきたが、やはりマネージャーをやっている限り会わなければならないのだ。しかし、寿さんはドラマの収録でギリギリに到着したため、黒崎さんと美風さんが一緒でそこまで気まずい雰囲気にならずに済んだ。黒崎さんも美風さんも元気のない私を気遣ってくれて申し訳ない気持ちになりつつも嬉しくて少し気持ちが楽になっていた。けれど、そんな気持ちも少しだけで、最後に挨拶をしに行ったら寿さんはものすごく怖い顔で、強い力で私を引きとめた。無理矢理引っ張って車に乗せられて、着いた先は寿さんの自宅だった。
部屋に入ると寿さんが大きくため息をついて、こちらをみた。
「ネックレスしてないじゃん。」
「やっぱり、お返しします。私が持つべきものじゃありません。」
この前もらったネックレスは、何度みてもとても綺麗だったけれど、やはり自分が持つべきではないと思った。だから貰った箱にそのまま戻して返そうとずっと鞄の中に入れておいたのだった。寿さんに箱を渡すと、寿さんは箱を受け取ってくれた。ホッとした瞬間、また腕を掴まれて部屋の奥へと引っ張られると、大きなベッドに投げられた。
「本当ムカツク。」
「寿さん…」
上に覆い被さった寿さんが私に跨って腕を取ると、自分のしていたネクタイを解いて私の腕に巻きつけた。反対側の端をベッドの柱にくくりつけるとスカートを捲り上げてストッキングと下着に手を掛けた。
「ランランにもアイアイにもあんなに触らせて僕に嫉妬してもらいたいんだと思ったよ。」
「そんな訳ないじゃないですか!何考えて…」
「何って…んー何だろう。」
「…寿さん?」
寿さんが悲しそうに少し笑った。春歌との友情を踏みにじられないようにと、寿さんを傷付けているのはわかるけれど、寿さんがどうしてこんな手段をとるのかわからなかった。
「どうしたら君に僕が刻まれるのかな。」
「や…やめ…痛っ」
シャツのボタンが外されて露わになった首筋に寿さんがむしゃぶりついた。舌を動かしながら徐々に下へと降りると、膨らみの辺りで歯を立てて肉を噛まれると痛みだけではなく快楽も生まれてこんな身体が忌々しい。
寿さんが足を割り入って、自らのベルトを外し始めた。何も慣らしていないまま、快楽に満たされていないままされることは今までなかったというのに、今日はいつもと違う寿さんに不安と恐怖が増した。
「大人しくしてないと辛いのは咲優ちゃんだよ。」
「寿さん…やめてください…っひ!い、や…無理…やめて!」
熱く固くなった寿さんのものが無理に捻じ込まれた。ギチギチと力でこじ開けるみたいに身体が叫んだ。ゆっくりと出し入れを続けられると、すぐに慣れてきて痛みよりも痺れる様な感覚が身体に伝わってきた。力を込めると辛いのは自分なのに上手く呼吸ができなくて寿さんを締め付けていた。
「きっつ…でも、やっぱり今まで…たくさん抱いてただけのことはある、かなぁ…ほら、グチョグチョってしてきた。」
「や…あああ、いや、やだぁ…ぁ、んん…」
徐々に水音がし出して、打ち付けられる度に気持ちよくなってきた。寿さんは繋がったまま私を起こすと反転させて四つん這いの恰好にさせた。お尻を付きだす様に背中を抑えられるとそのまま打ち付けられて、先程と違う所を擦られて声が抑えられない。どれだけ止めてと訴えても何の返事もなかった。
******************
どれだけ時間が経ったのかわからないが、何度目かのセックスで寿さんは満足したのかベッドを抜け出してしばらくするとタオルとペットボトルのミネラルウォーターを持って来た。力ずくで捻じ込まれたところも縛られた手首痛くて怠くて仕方のない身体を起こすと寿さんが水を差しだした。
「帰ります。」
「…咲優ちゃん、待って。」
差し出された水と寿さんの手を振り払った。勢いで寿さんの手から離れたペットボトルが音を立ててフローリングを転がった。「触らないで。」と拒否すると、寿さんが更に近づいてベッドに座った。
「こんなに交わっていても僕はずっと片思いのままだ。君が何も話してくれなくても、避けられてても、ウザいって嫌われても、それでも君の記憶に残るのなら諦めない。束縛するし、追いかける。みっともなくても僕は平気だから。自分でも驚くくらい、咲優ちゃんが好きなんだ。」
「私は春歌の悲しむ顔はみたくない。」
「それってただの自己満足でしょ。もう、後輩ちゃんを傷つけるような事実は山ほどある。」
「だから、最初からやめてくださいって言ってるじゃないですか。春歌の味方でいたかったのに…」
事実を突き付けられすぎて苦しい。子供染みた自分よがりな発言は逆にどれだけ甘い愛の告白よりも真意で誠実なものだとは思う。けれど、それを素直に嬉しいと捕えられるほどの器量もなければ勇気もないのだ。
春歌に嫌われたくない、自分が傷付きたくない。気付くと頬を伝った涙がポタリと白いシーツに染みを作っていた。
「っ…何でかな。好きな子が泣いてるのに、滅茶苦茶に壊したい。もっと僕でいっぱいにしたいよ。」
寿さんがまた私をベッドに縫い付けるみたいに押し付けて、苦しそうに笑った。
久しぶりに寿さんに会う。あれから避けてはきたが、やはりマネージャーをやっている限り会わなければならないのだ。しかし、寿さんはドラマの収録でギリギリに到着したため、黒崎さんと美風さんが一緒でそこまで気まずい雰囲気にならずに済んだ。黒崎さんも美風さんも元気のない私を気遣ってくれて申し訳ない気持ちになりつつも嬉しくて少し気持ちが楽になっていた。けれど、そんな気持ちも少しだけで、最後に挨拶をしに行ったら寿さんはものすごく怖い顔で、強い力で私を引きとめた。無理矢理引っ張って車に乗せられて、着いた先は寿さんの自宅だった。
部屋に入ると寿さんが大きくため息をついて、こちらをみた。
「ネックレスしてないじゃん。」
「やっぱり、お返しします。私が持つべきものじゃありません。」
この前もらったネックレスは、何度みてもとても綺麗だったけれど、やはり自分が持つべきではないと思った。だから貰った箱にそのまま戻して返そうとずっと鞄の中に入れておいたのだった。寿さんに箱を渡すと、寿さんは箱を受け取ってくれた。ホッとした瞬間、また腕を掴まれて部屋の奥へと引っ張られると、大きなベッドに投げられた。
「本当ムカツク。」
「寿さん…」
上に覆い被さった寿さんが私に跨って腕を取ると、自分のしていたネクタイを解いて私の腕に巻きつけた。反対側の端をベッドの柱にくくりつけるとスカートを捲り上げてストッキングと下着に手を掛けた。
「ランランにもアイアイにもあんなに触らせて僕に嫉妬してもらいたいんだと思ったよ。」
「そんな訳ないじゃないですか!何考えて…」
「何って…んー何だろう。」
「…寿さん?」
寿さんが悲しそうに少し笑った。春歌との友情を踏みにじられないようにと、寿さんを傷付けているのはわかるけれど、寿さんがどうしてこんな手段をとるのかわからなかった。
「どうしたら君に僕が刻まれるのかな。」
「や…やめ…痛っ」
シャツのボタンが外されて露わになった首筋に寿さんがむしゃぶりついた。舌を動かしながら徐々に下へと降りると、膨らみの辺りで歯を立てて肉を噛まれると痛みだけではなく快楽も生まれてこんな身体が忌々しい。
寿さんが足を割り入って、自らのベルトを外し始めた。何も慣らしていないまま、快楽に満たされていないままされることは今までなかったというのに、今日はいつもと違う寿さんに不安と恐怖が増した。
「大人しくしてないと辛いのは咲優ちゃんだよ。」
「寿さん…やめてください…っひ!い、や…無理…やめて!」
熱く固くなった寿さんのものが無理に捻じ込まれた。ギチギチと力でこじ開けるみたいに身体が叫んだ。ゆっくりと出し入れを続けられると、すぐに慣れてきて痛みよりも痺れる様な感覚が身体に伝わってきた。力を込めると辛いのは自分なのに上手く呼吸ができなくて寿さんを締め付けていた。
「きっつ…でも、やっぱり今まで…たくさん抱いてただけのことはある、かなぁ…ほら、グチョグチョってしてきた。」
「や…あああ、いや、やだぁ…ぁ、んん…」
徐々に水音がし出して、打ち付けられる度に気持ちよくなってきた。寿さんは繋がったまま私を起こすと反転させて四つん這いの恰好にさせた。お尻を付きだす様に背中を抑えられるとそのまま打ち付けられて、先程と違う所を擦られて声が抑えられない。どれだけ止めてと訴えても何の返事もなかった。
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どれだけ時間が経ったのかわからないが、何度目かのセックスで寿さんは満足したのかベッドを抜け出してしばらくするとタオルとペットボトルのミネラルウォーターを持って来た。力ずくで捻じ込まれたところも縛られた手首痛くて怠くて仕方のない身体を起こすと寿さんが水を差しだした。
「帰ります。」
「…咲優ちゃん、待って。」
差し出された水と寿さんの手を振り払った。勢いで寿さんの手から離れたペットボトルが音を立ててフローリングを転がった。「触らないで。」と拒否すると、寿さんが更に近づいてベッドに座った。
「こんなに交わっていても僕はずっと片思いのままだ。君が何も話してくれなくても、避けられてても、ウザいって嫌われても、それでも君の記憶に残るのなら諦めない。束縛するし、追いかける。みっともなくても僕は平気だから。自分でも驚くくらい、咲優ちゃんが好きなんだ。」
「私は春歌の悲しむ顔はみたくない。」
「それってただの自己満足でしょ。もう、後輩ちゃんを傷つけるような事実は山ほどある。」
「だから、最初からやめてくださいって言ってるじゃないですか。春歌の味方でいたかったのに…」
事実を突き付けられすぎて苦しい。子供染みた自分よがりな発言は逆にどれだけ甘い愛の告白よりも真意で誠実なものだとは思う。けれど、それを素直に嬉しいと捕えられるほどの器量もなければ勇気もないのだ。
春歌に嫌われたくない、自分が傷付きたくない。気付くと頬を伝った涙がポタリと白いシーツに染みを作っていた。
「っ…何でかな。好きな子が泣いてるのに、滅茶苦茶に壊したい。もっと僕でいっぱいにしたいよ。」
寿さんがまた私をベッドに縫い付けるみたいに押し付けて、苦しそうに笑った。
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