ミストさま
ふわふわで甘い洋菓子のような少女の、その甘い香りに誘われるようにデイモンはクロームの頬に唇を押し付けた。ちゅっ、というリップ音を響かせて何度もキスをする。頬を染めながら、くすぐったさから逃れようとクロームは身を捩るが、キスの嵐が止むことはない。
「デイモン……さまっ……」
「ヌフフ、かわいいですね」
キスの嵐がやっと止んだ、と思ったら今度は唇を塞がれた。
「んっ、ふ……」
口内を荒らす舌に翻弄され、小さく声を漏らしながらクロームはデイモンの背中に腕を回す。それを合図とするようにデイモンは、クロームに口付けを贈りながらベッドへと身体を倒した。真っ白なシーツの上に組み敷かれたクロームは、潤んだ瞳でデイモンをじっと見つめる。そんな眼差しを受け、デイモンは問う。
「欲しいですか」
否定の言葉を一切受け付けない問いに、クロームはしっかりと頷いた。
求めているのは二人共同じだ。
「ああっ、デイモン様っ……」
「ん、かわいい」
デイモンはクロームの服を脱がせながら晒された白い肌に丁寧に舌を這わせていく。クロームは頬を赤く染め、時折我慢しきれずに小さく声を上げた。そしてデイモンが胸の突起を口に含み舌で転がすと、その声は先ほどよりも大きなものとなり、クロームは震える手で彼のぎゅっ、とシャツを掴んだ。
「ふあっ、ああんっ……!」
「かわいいですよ。もっと……聞かせてください」
絡み合うように求め合い、交わる。
互いを感じて二人はひとつになる。
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