小説 | ナノ


▼ドキドキ×オドオド





 「ぎゃあぁ〜〜〜っ」



 「…うー…ん?」


 絶を纏い寝ていたマドカだったが、
 突然劈くような悲鳴が聞こえ
 渋々目を覚ました

 見渡せば参加者は沢山いて
 結構な時間寝ていたことに気づく


 「アーーラ不思議V 
 腕が消えちゃった★」

 「おォ、オ オオレのォォ〜〜〜〜」

 「気をつけようね◆
 人にぶつかったらあやまらなくちゃ▼」

 そう言ってニコニコ楽しそうに
 笑うのはピエロみたいな男…
 
 「ヒソカだ…」

 マドカは数メートル先にいる
 相手の名前を呟いた
 前世で好きだったキャラは
 なんとヒソカだったらしく
 余り感情が顔にでないマドカなのだが
 テンションが上がっているためか頬が少し赤い

 「(あの自由奔放なところがカッコイイなぁ…)」

 生ヒソカに感動し見とれていた
 ために絶を怠っていたマドカ
 ふいにその視線を感じ
 ヒソカは足を止め振り向いた

 「◆」

 「!?…あ、しまった」

 マドカが焦って視線を
 外したのと同時に
 ヒソカがマドカのいる方向に
 向かって歩いてくる





 「やぁ、こんにちわ◆」

 「こ、こんにちわ…」

 「君、さっきまでいなかったよね?でも12番…もしかして念使えるのかい?◆」

 ぞくっと殺気がマドカの身体を貫く
 1番好きで1番関わりたくなかった
 ヒソカにマドカは動揺していた

 「(イ、イルミに関わるな言われてたのにどうしよ…)」

 「使えるのかい?◆」

 ヒソカはウズウズしながら問い掛けてくる

 YESと答えてしまえば
 ヒソカと戦う嵌めになる
 NOと答えたとしても
 嘘だとバレてしまうのも時間の問題だろう

 マドカは頭をフル回転させて
 必死に悩んでいる時だった



 「カタカタカタカタカタ…」