「天馬、私ね…霧野先輩と付き合う事になったの。」


「えっ…?名前、嫌だよ、おれ」


「じゃあね、ばいばい。」


「やだ、やだよ!名前ー!!!!」









「っ、はぁ…はぁ…。」


夢、か…。




気付くと俺は携帯に手を伸ばしていた。
ディスプレイには3:15と浮かび上がっていた。



こんな時間に電話をかけても迷惑な事ぐらい分かってる


でも…自分を抑えられなかった。



声が聞きたい、


名前が、俺の前から離れて行くような気がして



「ん…もしもし、天馬…?」



3コール目で眠たそうな名前の声。
すごく、ホッとした。




「名前、こんな時間にごめんね…。」


「ほんとだよ、もう…どうしたの?」




俺はさっきの夢の事を全て話した。



「…はぁ。そんな事でわざわざ電話してきたの?」



呆れたような名前の声。



名前からすればそんな事、かもしれない。だけど俺にとってはかなり重要な事なんだ。



「天馬…私の事、信用してないの?」


「っ、そんなわけ」


「私だって…怖いよ。天馬はみんなに人気だから。いつか私を置いてどこかに行っちゃうんじゃないかって…」


「そっ、そんな!ありえないよ!!」



「ふふ、だから…おあいこ。」



知らなかった、
名前がそう思ってたなんて。



「…ありがとう、名前。」



「ん、それから…


天馬、大好きだよ。」



寝起きのせいか、少しオープン気味な名前の言った一言があまりにも衝撃すぎて携帯を落としそうになってしまった。



「お、俺も!だ…大好きだよ、っ!」




電話を切った後、妙に目が覚めてしまった。


顔が熱い、



明日…名前に会えるのが楽しみだ。

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