恋に落としてあげるの続き
・激しく中途半端に源氏物語パロ
・時代背景とか用語とかまるっと無視してください
・ショタ也(というほどでもないですが)注意
・シズちゃん変態注意←こことても重要










小さなくちびるを全部口に納めるのはたやすいことだ。臨也を口から食べているような気分になりながら、細い首筋を指でなぞる。鼻から抜けた甘い吐息が、下半身を刺激した。
「シズちゃん、なに……?」
「……臨也」
純粋な疑問をぶつけてくる赤い瞳に、今さらながら罪悪感が沸く。幾度も腕に抱いては慈しんだ小さな体。その重みが増すたびに、俺の恋心も育っていった。臨也が欲しいという叫びを、殺せなくなっていった。
雀の子が逃げたと、今じゃ考えられねえくらいに可愛らしく泣いてた幼い頃から、大事に大事に育ててきたのだ。臨也にとって、俺は父であり兄であり、幼なじみで、親友なのかもしれない。けど、俺は違う。俺は臨也を恋人にしたい。その身も心も全部欲しい。全部俺のもんだ。だから、
「……許してくれよな」
臨也の夜着の袷に指を滑らせる。臨也は驚いた顔をしていた。それはそうだろう。臨也が十を過ぎてから、俺は臨也の着替えを手伝ったことはない。気を抜けば、押し倒してしまいそうだったから。
「シズちゃん、俺まだ着替えない……眠いよ、一緒に寝よう?」
「うん、うん。一緒に寝ような」
髪を撫で、そこにくちづけを落として、帯を解きにかかる。シズちゃん、という非難めいた声が鼓膜を引っかいた。鈴を振ったように高く愛らしかったあの声もよかったが、少年になりつつあるこの独特な声もまたたまらない。もっと聞きたくて、力任せに着物を剥いだ。
「あ、」
「……っ」
ごくりと喉が鳴る。月の光に照らされて、透き通るような白い肌がぼんやりと輝いている。なよ竹のかぐや姫も、これほどまでに興奮させはしないだろう。
「シズちゃん、やだ。恥ずかしい……なんだよ、新しい服でも買ってきたの?着たげるから出して、恥ずかしい」
「着なくて、いい。可愛い、臨也、可愛い」
「っあ?……え、え、なに……っぁ」
桃色をした突起にしゃぶりつき、音を立てて舐めた。びくっと跳ねるのがまたたまらなくて、転がす舌の動きを速める。もう片方を指でくりくりいじると、臨也はむず痒いのか、首を振って声を上げた。
「あ、シズちゃ……そ、こは、赤ちゃんが吸うんだよ……俺、出ない」
「いいんだよ。臨也のここ、可愛い。甘い」
「甘く、な……ああ、ん」
あんまりにも可愛いことを言われて、頭が沸騰しそうだった。吸って、舐めて、擦って、ひたすらに可愛がる。その度に小さな身体を震わせる臨也は、本当にたまらなかった。初めて女と褥を共にしたときだってここまでじゃなかったのに。臨也、可愛い、俺だけの。
「あっ、あ……し、シズちゃ……やめて、変だから……」
「なにが?なにが変?」
くちびるを離して、代わりに両方ともぐりぐりと潰すように愛撫すると、臨也は首を振って喘いだ。艶やかな緑の黒髪が敷布の上でうねっている。
伸ばすように言ったのは俺だけど、正直ここまで似合うとは思っていなかった。同じくらいに綺麗な黒髪を垂らして無邪気に笑っていたあの人を思い出し、今さらながらに遺伝というものの恐ろしさに溜め息が出る。
「あ、あんっ、やだ……シズちゃん……へ、んっ」
「なにが変なのか言ってくれなきゃわかんねえよ、臨也」
くすぐったい違和感に耐えているだけだった臨也の息がだんだんと荒くなっていくのに比例して、俺の息も熱を帯びていく。ずっとこのときを待っていたのだ。胸に抱いて守っていた可愛い子を、散々に貪ってどろどろに食い尽くす日を。
「臨也、言って」
「ふ、ぅん……い、言った、ら、やめる……?」
とてもできない相談だった。据え膳食わねえでなにが男だか。いや臨也は決して据え膳なんかじゃないけど。もっと上等で甘い甘い、唐の都のお菓子のような。
「……ちゃんと言えたら考えてやるよ、ほら言ってみな」
笑ってそう言うと、臨也の顔がぱっと輝く。大人びていて、どこまでもクソ生意気な臨也だけど、やっぱりまだまだガキだ。大人の嘘に、こんなに簡単に騙されるくらいには。
「あっ、あっ……ん、熱いんだ、すごく……」
「熱い?どこが?」
「どっ、どこ……って……あっ、ん!や、ぐりって、しないで……」
「臨也がちゃんと言わねえからだろ?ほら……言ってみろよ」
耳元にくちびるを寄せてそうねだると、臨也が俺の直衣をぎゅっと掴んだ。耐えるように寄せられた眉の間にくちづけると、臨也がほっとしたように息を吐く。
「シズちゃん、意地悪だ」
目元を赤く染めて、そんな可愛いことを言う。意地悪なのはお前の方だ。その視線だけで達してしまいそうなくらいに、俺を夢中にさせているくせに。

しゅる、と衣擦れの音を響かせながら、臨也の細い指が直衣をなぞる。袖を降り、俺の手を掴んだ臨也は、そのまま密着した身体の隙間にその手を導いた。頭が、くらくらする。なんだ、俺は夢でも見てんのか。
「ここがすごく熱い……シズちゃん、俺のここ、変?病気?」
臨也が俺の手に触らせているもの。まだまだ成長途中で小さいけど、しっかりと勃ち上がっているそれは震えているように感じた。いや、震えているのは俺の手なのかもしれない。俺を見上げる臨也の顔、ずっと夢見ていたそれよりも、可愛くて綺麗で愛しくて――とんでもなく、いやらしい。
「臨也……っ」
「ん、ぅっ」
弾かれたように、臨也のくちびるを吸った。舌を突っ込んで口内を掻き回して、歯を舐めるのと同時に臨也の性器を包んで扱く。甘い声をいくつか食べてから顔を離すと、目を見開いて悶える臨也の顔と声が俺の胸に火をつけた。
「臨也、可愛い、可愛い。なあ、なんでお前そんな可愛いんだ?俺は、そんなん教えてねえぞ」
「あっ、ああっ、やだ……な、に、なに、シズちゃん……お、怒って、る……っ?」
「あ?怒ってねえよ、なんでだ?」
とろ、と溢れてきた液体を指に絡めて扱きやすくしてから、ぐにぐにと揉み上げる。のけ反って喘ぐ臨也の白い喉に噛みつきたくてうずうずした。やったら血が出そうだからやんねえけど。
臨也は声が嫌なのか、手を口に当てている。それでも初めての手淫の衝撃は相当なようで、少ししか押し殺せていなかった。俺には好都合でしかなく、ただ黙ってそれに耳を傾けながら、臨也の答えを待つ。
「あ、んっ……だって……だって、なんか怖い……っ」
「俺が?」
こくこくと首を縦に振る臨也に笑みを向けて、汗に濡れている額にくちびるを落とす。さすが臨也は観察眼っつーのか?人を見る目に長けている。危機感覚えて当然だ。俺は臨也を滅茶苦茶にしたいと思ってるし、今から実行するんだから。





110220

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