一途な六年生くのいちと七松の話
タイトル:未定
七松連載で、多分アンハッピーエンド。バッドエンドではない。
彼、七松小平太は私の想い人です。幼馴染?いいえ、そんな大層な間柄では無くただの同郷の男の子です。学園に入る前から素敵な方だったけれど、丁度元服した頃からね。もうね、ドツボにはまっているんです、はい。顔には出しませんけどね。大好きです。くのいちですから顔には出しませんがね。
な、ヒロインの片思い連載。
ええ、最近一つ下の小さくて小動物なくのいちの子と交際中なんですって。本人から聞かされた時は、心が裂けたけれど大丈夫よ。だって私、これでも優秀なくのたまですからね。だって私はくノ一になって親を面倒見て行かなければならない、卑しい身分ですから。土地持ちの彼と交際するだなんて、・・そんな、こと出来るはずがないわ。
とぐだぐだと言いながら自分の嫉妬心とか独占欲を沈めているが、六年生のくのたま達がしかめっ面をしながら例の五年生のくのたまと七松を見守っている状況。
「先輩、先輩。小平太先輩ご存知ありませんか」
「んー、そうねえ。・・私は体育委員ではないから分からないけれど、先日裏裏裏山まで走るって言っていたわ」
「そうですか。ありがとうございます!」
本人は至って平生通り七松の彼女との関係を作っているものの、時折感傷的な笑みを作っていることをくのたま達は知っている。彼女たちは本人が何も言わないから、何も言えない。両者とも苦しい。
ヒロインメモ。
浅く広い友人関係を築いているつもりでいるけれど、人に好かれやすいタイプ。
実際、七松の彼女より綺麗な(可もなく不可も無くな)顔の作りをしているし雰囲気も年相応。ただ、可愛いふんわりなイメージはない。どちらかというと、さらっとした感じ。
平に気を寄せられていることに気が付いていない。だって七松くん大好きですから。
20120121