【むかしの話】
-the Endless History-






むかしむかしのお話です。

あるところに、大きな国が立っていました。
どのくらい大きかったのかともうしますと、さいしょは小さなぶぞくの集まりだったものが、まわりの五つの国を攻めいって、つぎつぎと自分のりょうどにしてしまったくらい大きいのでした。
しげんがゆたかできれいな国でしたが、いくさに負けてどれいになってしまった人たちは、この国のことをよく思ってはいませんでした。



むかしむかしのお話です。

ある国に、おんなのこがふたりおりました。
おんなのこはいくつも名前をつなげたような、とても長くてきれいな名前をもっていました。
何回目かのたんじょうびに、おんなのこはひとりになりました。
ひとりになったおんなのこは王国をつぐ王になりました。



むかしむかしのお話です。

ある国で、元たびびとが静かにくらしていました。
元たびびとは、国がさわがしくなってきたどさくさにまぎれて、いろいろな物をしっけいして国を出ていきました。
しつこく聞いてくる人は、そのうででだまらせました。ようしゃはしませんでした。
たびびとはべつの国で、また元たびびとになって静かなくらしを始めました。



むかしむかしのお話です。

ある国で、くーでたーがおこりました。
その国では、すうじつまえにあとめあらそいが終わったばかりでした。
くーでたーをせいこうさせたどれいたちは、じぶんたちをくるしめた王さまたちをゆるしませんでした。
にげようとしたところへ先まわりをして、全員みなごろしにしました。ようしゃはしませんでした。


昔々のお話です。

ある国で、革命がありました。
奴隷逹は王族一家を処刑して、一人の狙撃手にも協力を依頼して、そして革命を成功させました。
彼らは指導者を立て、自分達で政治を始めました。それはもう素晴らしい手腕でした。
国は大きくなり、やがて五つの大都市が出来ました。各都市は様々な特色を持つようになり、まるで個別の国の様でした。
その近くで、小さな都市が部族単位で暮らしていました。
それぞれの都市のそれぞれの指導者逹は、都市の拡大に力を注ぎ、それは国をも凌ぐかという程でした。



むかしむかしのお話です……――。




【END】




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