140字企画
◆企画趣旨:140字でtext【終了しました】


2013/12/23
「宗徒でもない聖人を祝おうというのは不思議なものだな」「そうですね。でも私も、黒澤さんに会えるのなら理由をこじつけますが」「それは告白か?」「まあ」「…理解しがたい」「顔が赤いですよ。もしかして照れているんですか」「………」「うん。この顔が見れるなら、他人の誕生日でも祝いますね」

@照れ澤さん



2013/12/22
「聞いているのか」答えない彼に問う。「おい」やはり返事はなかった。集中しているのか、無視しているのか。瞳は本に向いたままだ。「熱心だな」私は立ち上がる。またもや彼の反応は無い。「私にも読ませろ」言って、私は彼の手から本を抜いた。「なにするんだ」彼の瞳が私を見る。ふむ、満足だ。

@迷惑なデスコ



2013/12/21
茶葉を入れたポットにお湯を注いだ。砂時計を置く。砂がゆっくりと落ちる。香りが広がり、「いい香りだな」笑みを浮かべて彼が目を閉じた。「時間がたつにつれて香りが変わるから、じっくりと嗅ぐといいよ」「そうか、わかった」彼が答えた。これで、砂が落ち切るまで三分間。私は彼を眺められる。

@策士レイトン



2013/12/20
「おいしそうなケーキ。でも高いなあ」「そうだね…」「特別なムードの中で食べるものだからね。恋人同士で0時ぴったりに食べると永遠が叶うと言われている。今日食べないと意味がないのさ」「なるほど」「買っていくかい?明日には半値以下になるがね」「キノ、どうす――「明日にします」「はやっ」

@通常運転なキノ



2013/12/19
声をかけてきた彼は奇跡の紳士を知らないようだった。「そんなに有名ならお忙しいのですか?」「いや」「なら」彼は飲みましょうと言った。「そんな顔をなさらずに」私は頷いた。何百人と騒ぐ中で、私の孤独を認める人がいることが嬉しかった。だがどうしてだろう、仮面はつけたままだったはずなのに。

@白き翼の仮面の男



prev next




×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -