▼ ボツ主人公:やたら構う同僚


「というわけでさ、そいつったら言うわけだ。先生の授業は面白いんですけどいまいち役に立たないですよねって」
「ふむ」
「で、俺も言うわけさ。その役に立たない授業をとっているのは君だろう?と。そしたらあいつ何て言ったと思う?大学は役に立たないことばかり学びますねだとよ!」
「そうかい」
「役立つことを学びたいのなら職人に弟子入りしたまえ、私は研究がしたくてここにいるのだからって言ったんだけどさ。なら単位下さいって言うんだよ。どうしたもんかねまったく」
「それで?」
「仕方ないから、答えが“単位”になるナゾを出してやったさ。レイトン教授みたいなことしないでください!って言われたぞ。ひょっとしてお前、生徒に廊下で遭遇しただけでもナゾを繰り出してるのか?お前はピクシーだったのか」
「どうだろうね」
「あ、ナゾといえばだ。この間読んだ本にナゾが挟まっててさ、それがなかなか面白いナゾだったんだよ。それに書かれた挿絵の猫ちゃんがかわいくてさー」
「へえ」
「昨日食べたクッキーを思い出したね、俺は。ストリートにあるパン屋のコーナーでついでのように売られていたやつだったんだけどな、試しに買ってみたらこれがまたお茶に合うんだわ。今度わけてやるよ」
「それはどうも」
「でも食べ過ぎるとよくないからな、運動しようと外に出たわけ。そしたら雨だよ。仕方なく雨宿りしてたら猫ちゃんも軒先に入ってきてさ、それがもうかわいいのなんのって――」

収拾つかないうえに話が進まなくてうるさかった。というか響野さん(isk)だった



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