「久しぶりやなー、駿」
「お久しぶりですわね、主」

黒牙曾の人間と紅灯商会の人間という異なったところに所属している二人は
にこやかに(しかし聞こえるBGMは爆発音や悲鳴などでにこやかという言葉は
この場所では実際にあわないものだ)会話をしながら下へと向かっていた。
駿こと騎場駿は久しぶりに自分が守りべき対象と会えたのがうれしいのか
本来の任務を忘れているみたいで。

「駿、お前なんでここにいるのかな?」

と言われるまで気付かなかったらしい。
そういえば私東雲瑞穂を追ってたはずなのですが?と思考し、ファルケに伝えれば
あぁ途中で東雲聡に邪魔されて見失ったもんだからヤケクソになって上の階まで
ダッシュしてましたのおほほほほとごまかしたかのように笑い、つなげた。

「コイツも作り直しすっかなぁ……」
「主、素。素が出ておりますわ」
「周りに誰もいないし別にいいでしょ?カメラとかもないみたいだし」

ね?と言えばいえあそこに紅灯商会の方がおりますわと指をさす。
え、ホンマ?と繕った言葉で返事をすれば確かにそこには同じ構成員がいるわけで。

「いけ、駿!君にきめた!」
「なんですかその言い方は!?まあいいですわっ」

まるで某人気ゲームのような言い方で駿を紅灯商会のもとへと向かわせる。
その間にアカンなあとちょっと楽しそうに笑うファルケの様子が見えた。



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