神崎鷹廣は港へ向かう。
なんせ、何日間も研究室に閉じこもっているわけだ。

首を曲げればボキっと音がして肩を回せばまたもやボキっという。
どんだけだよ、とか思いながらも再び歩く。

「はいじま涅槃」
「どうかしましたかぁ……鷹廣」
「アンタに名前で呼ばれるとは思わなかったね」
「じゃあフルネームでご希望ですかぁ?」

道の途中、はいじま涅槃と出会う。
結構。と言って彼を一度見ればきれいな恰好で。
なるほど、はいじまは別に特に何もせずにそこらへんを動き回っているというわけで。

「アンタ暇人?」
「さぁどうでしょうかぁ」

僕はそこまでこの人間が嫌いではない、むしろ好意をもっているほうだろう。
まあこのような人間は研究員にも少なからずいるのだが
笑顔で人を追い詰めるなどとあまりにおもしろいものではないか、と。

「愚生は思うのですよぉ」
「何が」
「彼方が向けてくるコレは理不尽災害だと思うんですよねぇ」
「理不尽ねぇ、まあ確かに僕たちは≪何も≫してないからね」

立ち止まり、苦笑。
理不尽災害、そういわれれば面白いものである。
確かにこちらは、『僕たち』は『何も』していない。
簡単に言えば全部荒神のせいとでもいえばいいのだろうか。
全く面倒なものを輸送してくれるものだ。

「はいじまはこれからどこへいくんだい?」
「さぁ、愚生は愚生でなんとなくやってますからねぇ」

ふふふ、と間延びした笑い。
さてどうしたものか。港にいって、輸送の手伝いもとい椿組とその他の
妨害の邪魔するもよし、はいじまの話を聞くのもよし。

ふと研究所で火災が起こっているのだが、一般の搬入口から荷物を
受け取ることができるのだろうか。

「はいじま、アンタクローン使って搬入するんだっけ」
「はぁいそうですよぉ、それがどうかしましたかぁ?」
「一般は使えないと思うんだけど」
「そうですねぇ、きっと進路変更して別口で搬入すると思いますよぉ」

へぇ、そうなんだと言いながら先ほどもらった地図を思い出す。
どうしようか、そう思いつつまたも彼は思考に陥るのだった。





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はいじま涅槃さん(シギさん宅)

お借りしました


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