「っとここが椿組本部か」

ご立派ご立派、と笑いながら遠目から本部の全体を見る。
それはそう広めであり、どこに幹部がいるのかなんぞ、予想はできるものではない。

(どこからいくの?)
『とりあえず適当に人がいないところから潜る』
(あなたにしてはマシな提案)
『ハッ俺様だからな』

馬鹿なヤツだ、そう笑いながらも私たちは一気に本部へと近寄る。
気配はぼちぼちあるが、結構な数がどうやら『研究所である祭り』に
向かっているようだ。

ラッキー、とクソ神は呟くと気配がしない場所から場所へ。
そうして天井へ。
神が忍者だ。と感心しながら見守る。
自分にはこんな人間離れした動きなんぞできないからね。

『アレは?』
(どうやらUSBのようね、もうこっちに届けられてたのか)
『壊しちまえば』
(ダメね、人間が多い。
 ここは大人しく人間共がどういう情報を手にするか、
 盗み聞きした方が得策ね。幹部だけが先に情報を見るというのならくそ神、
 あんたの視力ならアレくらい情報見れるでしょ)
『神ナメんなってヤツか。余裕』

音を立てずにPCの画面が見えるところまで移動する。

『おい、狼稀』
(珍しい、名前で呼んだ)
『そんなことはどうでもいい』
(で、なに)
『このひょっとこ仮面いいな』
(……)
『というのは冗談だ、バレたらどうする?』
(USBの破壊後逃走だな)

天井裏での脳内会話。
本日絶好調也。




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