フラりと研究所内を歩けばいつぞやの研究員と
同じように生気がない研究員。
どうやら、この前の、確か椿組の嵐ってヤツだったか。
ソイツがまたやってくれたらしい。

わざわざ近くに行って体術をお見舞いするのも手かと思っていたが、
この布が取れて目が露出(というのだろうか)したら次の日から研究室から
出ることができなくなってしまう。この目はその、恥ずかしいからだ。

だからいつもイカサマ用に使っているこの賽子を投げた。

「さっきから百発百中とはうれしいもんだね」

はあ、とため息ついたあと研究員に投げつけた(見事腹に命中していた)賽子を回収する。
一体何人くらいいるのだろうか、流石に飽きてきた。

「もくひょー、捕捉、てぇい!」

とかとうとう言いながら遊び始めている自分に
嫌気がさすだなんてそんなことは思っていない。


搬入はどうせ他の奴らがいっているだろうし、別に向こうの言葉なんぞ
喋ることができなくても受け取るだけだから大丈夫だろう。

もししゃべる必要性があるのなら向こうの言語を喋れる自分は居た方がいいわけだが。

(この研究所にいるやつらは頭いいやつばっかだし他の奴が通訳できるやつ一人二人はいるだろうね)

つまり自分は戦いたいわけだ。

それにしても現在祖国は他国との戦争真っ只中だとどこかで聞いたような気がする。
こんな物資を運んでいる暇などあったものか。

(今の研究に一区切りがついたら一回祖国に戻ってみるかな)

祖国にはまだ研究内容だけ置いてきたわけだし、
それにいじっていた機械兵たちも心配である。


そういえば、シュテファーニエは元気だろうか。
彼女はどうやら西京に来ているようだが、こちらではあっていない。


(ま、いたらいたでうるさい女なんだけどね)

そこが面白いところであるが。






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シュテファーニエ・ローゼンハイムさん(ステルスさん宅)
名前だけお借りしました



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