「久しぶりってとこになるかねえアードラー」
「ここってアンタの店だったんだ」
鷹と目
店内本日がら空きなり。
目蓮は今日来るはずだった従業員の顔を思い出しながら
突然の来客に少し気持ちがはずむ。
「何年振りかねえ」
「知らないね、珈琲頂戴よ」
「はいはい」
アードラーと呼ばれた見た目だけは幼いの男はここの喫茶店の主である
目蓮真香をつまらない目でみていた。
「アンタも大分おとなしくなってんだね」
「そういう君はまだまだ働く気なんでねぇ」
当たり前だ、と言わんばかりの顔。
いつもなら顔につけている黒の布も外している彼の顔はやはり幼く見える。
「いつその体に?」
「アンタに教える義務はないね」
ハッと鼻で笑うと目蓮はそうかい、とくくと喉を鳴らして嗤った。
どうやら二人、昔からの知り合いだそうで。
というのも年齢的にはアードラーのほうが年上らしい。
「いつまで西京(ここ)にいるんだい?」
「それこそアンタに教える義務はないね」
「つまらないね」
「それはこっちの台詞だっての」
お前がここを営業してたって知ってたらここには来なかったと呆れながらも
少し笑うアードラー。
そうかい、と言いながら彼の前に珈琲をおく目蓮。
そんな二人のハナシ。
鷲と目
(そういえばシュテファーニエちゃんがここで働いてるよ)(はっ!?初耳なんだけど……)(そりゃあ言ってないからね)
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名前だけステルスさん宅のシュテファーニエちゃんお借り
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