鳥のようだ、
と呆然と見つめる僕がいました。
何回も何回もコートの中で鳥を見ているわけじゃないのに、鳥はずっと羽ばたいている事実はある。
僕には出来ないことを彼は簡単にやってのけた。
最初に出来なかったことを君は努力して、達成することが出来た。
でも、僕と火神君は圧倒的な差は埋まらないことは確かだった。
ずっと羽ばたいている君の背中を追いかけているのに、
初めて視たときから追いかけているのに、
一緒に並んで立ちたいのに、
彼との差が埋まるところが、どんどんその差が深くなっているように感じているのだ。僕はどれだけ努力しても、飛べないのだ。
彼は飛ぶことに楽しんでいた。
だけど、彼は人一倍人思いで優しかった。
なかなか飛べないでいる僕が一生懸命飛んでいると火神君は僕と合わせて飛んでくれる。それが嬉しくて嬉しくて、このことを思う度にどうしても顔がにやけてしまいます。
ときどき、思うんです。
僕のせいで火神君は自由に飛べないんじゃないのかと。
だけど、火神君は火神君でした。
羽ばたいている彼がとても好きで
今日もまた、追いかけて見せますから。
∴必ずしも天使=白って訳じゃない。でも、天使は天使でした。
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ロマンチックな黒子さんが好きです。