高杉×坂田





あれれ?
痛いな。苦しいな。痛みと苦しみが脳を支配している頃、意識はぼんやりと薄れていた。これってもしかしなくてもかなりヤバいよな。意識が薄いってかなりヤバいじゃん。
痛いは頭。頭をぶつけた訳でもなく、理由もなく頭痛でもなく、今の状況に頭が混乱しすぎて痛いのだ。混乱?何に混乱しているだろう。
「銀時、痛むか?」
その声が聞いたとたんに頭の中で鐘が鳴りだしたみたいにぐわんぐわんと痛み出す。まさにゴーーーンと強い響き。
そういえば、高杉がいたんだっけ。何でいるんだっけ。ま、いっか。痛む頭じゃ、何も考えられない。
えーと、苦しいのは何だっけ。
くるしい、クルシイ、苦しい、酸素が足りない。
そうだ、酸素が欲しい。
でも、酸素を取ることが出来ない。欲しい。早く、早く、酸素を。
苦しい、首が苦しい。
「銀時、苦しいか?」
苦しいよ、すら言えない口。
言えないではなく、言うのは無理だった
口を塞がれていたから。
次に、首が解放され、口も解放される。でも、頭から痛みを無くしてくれない。また、苦しみに襲われる。
交互に繰り返される痛みと苦しみ。
交互に繰り返される歪んだ愛。
酸素はいつまでも彼に支配されたままだった。




∴お前の愛し方では幸せにも楽にもなれないよ。
title/告別
どんな高杉でも私は好きだぜ。





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