火神と黒子

たった一つの表情だけで言いたいことを分かってしまう僕はとうとう依存し始めているのかもしれない。
こんなに短い時間だけで君の考えを汲み取ることができるのは人間観察が良く出来てるのかそれとも彼はたんじゅ…シンプルに良く出来ているからだろうか。
おそらく後者の方です。
はいはい、分かっていますよ。火神くん。


「これでしょう。最近暑いですからね」


ベンチにあったスポーツドリンクを差し出すとありがとな、と言って気持ちよさそうに飲む。ごくごくと。どこか漂う色気が暑さが僕の脳を視界を全てをくらくらさせてしまいそうだった。
夏の暑さにとろけて、ぐちゃぐちゃと脳みそが掻き立てられるような。

「黒子?大丈夫か?顔、赤いぞ」
「いえ、大丈夫です」
「そうか?まあ、無理すんなよ」
「はい」

その暑さにやられて、僕の抱えている恋心もが、とけてしまえばいいのに。



∴鈍感な君には一生伝わらないかもしれないですけれど





「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -