世界の終わりを夢見る日*
※ブラック本丸
※審神者×凪
※裏あり
いろいろと酷いので、読む方はご注意を。
皆中傷以上で撤退せざるを得なかった。あれ以上あの場所にいれば、誰か確実に壊されていたに違いない。私の判断で本丸へと戻ってくるなり、主の部屋へと通された。
「…仕置きが必要のようだな、一期一振」
訳を話す間もなく言い渡されたその言葉に、焦りから一筋、冷や汗が頬をつたう。何をするおつもりだ。思わず声を大にして反論しようとした。
「皆とても尽力していたのです!全ては、隊長であった私の不甲斐なさが招いた結果…っ…、それ故責められるのは私だけで…」
「無論そのつもりだよ」
にやりと口元に笑みを浮かべた主は、奥の襖の戸を両の手で開いた。
そこには先程まで戦場を共にしていた凪の姿があった。一番の重傷を追い、自分では歩くことの出来ぬ程、瀕死に近かった。敷かれた布団に横になった彼の身体には、包帯こそ巻かれているものの、回復はしていないようでぐったりと目を閉じ横たわっている。
「…………何を、されるおつもりですか?」
ゆったりと彼に近づく主の背中に声をかけると、背越しに「まぁ、そこで大人しく見ておれ」と、卑しく笑った。
立ち上がろうとするも、戦場での傷が癒えぬままの身体に力が入らない。震えている膝を叩くがあまり効果はなかった。
「主殿!先程のお言葉と違うではありませんか!」
斬られて痛む左肩を右手で抑えつつ、力の入らぬ片膝を立て、少しでも前に出ようと足掻くも、痛みに顔が歪む。しかし見捨てられぬ仲間だ。
「彼は貴方のために必死でっ!それなのに、どうしてっ」
彼の横たわる布団のそばに膝を付いた主は、凪の精悍な顔立ちに目をやってから、彼の顎のラインを親指でなぞった。その指でくいと顔を上げさせ、苦痛に顔を歪めた凪の唇にキスを一つ落とした。
「なっ……!」
「知られていないとでも思っておったか?お前達の関係のことを」
もう一度、今度は舌を入れた深いキスをした主に、目を開いた凪が『…んんっ…ぁ、……ぁ、るじ?』と、頭の回っていない声で疑問符を飛ばした。それから、ゆっくり目だけを動かし、『……こ、こは………主様の、部屋?…んっ、……いちご?』と、私の名前を呼んだ。
「凪、主殿から離れなさいっ!そのお方は危険だ!」
『………ぇ、っあ?!』
「無駄だよ、一期一振!」
私の声が届く前に、主が凪の身体へと手を這わす。腰から下へと伸びていくその手に、敏感な凪が我慢できるはずもなく、身体をくねらせ声を上げた。
『……っやぁ…!……んん、主…さまぁ』
「触られただけでこの様か。…そんなに動いていては傷が開くぞ」
わざとらしいその声に、歯を食いしばる。何故こんなにも側にいるのに、私は無力なのだ。私が悔いている間にも、主は凪の際どい場所まで手を伸ばしている。涙目の凪も折れている利き手では足掻くことも出来ずにされるがままだ。
『…あっ、んっ………ぁ、るじさまっ!……その、先はっ……ん、勘弁、くださっ……』
太腿から撫で上げられ、下着越しに秘部をなぞられた凪が、声を裏返しながら、辛うじて動く左手と残った力を使って身体をよじった。そのまま守るように左手を動かす。しかしその小さな抵抗は、力のある主によって、布団へと縫い付けられた。
「凪っ」
「可愛いことをするじゃないか。もしや初めてか?ん?どうだ、言ってみろ凪」
『…ぁ、…アッ……んん、……やめっ』
「これ以上凪に負担をかけさせないでください!主殿っ!」
「お前はそこで見ていろと言ったであろう?一期一振」
苛立ちからか、凪の着ていた着物を引き裂き、帯を抜き去った主は、腰から自身の守刀を抜いて、膝を付いたままだった私の元までやってきた。
「どうだ、特等席だろう?後はその口さえ静かにしてくれれば、最高なんだがなっ」
「凪に何をッ……ぐっ!」
「これなら立てんだろう。さぁ続きだ、凪」
『…やめっ、……いちごっ、…いちご!………んぁッ、……やっ、……ぁ、…あるじ、さ、、ヤダッ……!』
腹に刀を突き刺され、身体がくの字に曲がった。吐血しながらも、凪へと手を伸ばす。主によって好き勝手にされながら、身体を揺さぶられ、涙する凪は見ているだけで胸が引き裂かれる。包帯には血が滲み始め、意識も風前の灯火に近いのだろう。凪の悲鳴じみた嬌声も聞こえはしたが、すでに私の意識は無くなりつつあった。それでもなお私に向かって、手を伸ばしてくる凪の姿は愛おしくて、痛々しくて、しっかりと両目に焼きついた。
title:
カカリア様
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