言葉贈り
first/夜 ------
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second/獣
きっと奴らは私より賢い
あなたは気高く美しい
涙を隠して牙を剥く
獣だって泣くんです
確かに彼は孤高の存在だったけど
あいつが悪いとヒトは言う
「痛い」と口に出来たなら
空だって飛べた、海にだって潜り、山の中をも駆け回る。ヒトはそれらを獣と呼んだ
それなら僕は優しい牙にて欺こう
僕は君を傷つけてしまう
この爪で君を守ることも出来たのに
暗闇の中で身を潜め息を殺し、彼らは時を持つという。
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third/声
その声は確かに聞こえたのに
がんばったね、よくやったね、って
その煩わしい声も嫌いじゃなかった
「あなたが愛しい」と声帯を奮わす
ほら、声に出すよ、3・2・1…
言わなくちゃ分かんない伝わんない
私の鼓膜はアナタ仕様
その声は昔から私を呼んでいた
その声は昔から貴方を知っていた
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