白、白、しろ




「ハッピーバースデーってね」

今日は紀田正臣の誕生日だ。
はたから見ると、そうとは思えないのだが、実は2人は恋人同士である。

最初は臨也が一方的に正臣に好意を寄せていただけなのだが、何の間違いがあったのか、いつの間にか正臣も臨也に惹かれていったらしい。

そんなこんなだったのだが、臨也と正臣が付き合い始めてから数ヶ月経った。

当然というか、2人はもうお互いのこっを知り尽くしている仲だし、夜は正臣が臨也の家に泊まったりもする。
そんな臨也にとってはかけがえのない正臣の誕生日は、普段、日に当たることがない台所の道具達を活躍させていた。

「んー…こんなもんかな?」

臨也の目の前には、可愛らしく飾り付けてあるショートケーキや、何度見ても食欲をそそる露西亜寿司の寿司があった。

「…………臨也さん、流石に寿司にケーキはなくないですか?」
「え、そう?俺には凄く美味しそうに見えるけど?」
「えー」

今回の主役である正臣は、その光景を見てうんざりした表情を浮かべた。
しかし内心嬉しいようで、本人は気づいていないが、口元が若干にやけている。

臨也はそれを見るとほっと安堵のため息をついた。
ここ最近、臨也が忙しいせいで正臣と話すことすら出来ていなかったので、機嫌が悪くなっていないかと心配していたのだが、考えすぎだったようだ。

「…?臨也さん、これ」

正臣が首を傾げながら指したのは、完成したケーキではなく、見事なほど有り余っている生クリームだった。
臨也はそれを見ると、少し微妙な顔をした。

「それ、ねー…作りすぎちゃったんだよ」
「何でですか?」
「何でと言われてもー…何でだろうね」

実はというと、張り切りすぎて沢山作ってしまったのだが、それは流石に恥ずかしいのか臨也は言葉を濁らした。

「ふーん…まぁいいです。にしても、どうしましょうね、これ」
「ホント、どうしようか」
「捨てるのは勿体無いですよねー…食べちゃいましょうか」

そう言って、正臣は指で生クリームを一掬いして、ぺろりと舐めた。

「すご…美味しいです…臨也さん何でそんなに器用なんですか?」
「……」
「臨也さん?」

何故か黙ってしまった臨也を不思議そうな顔で見る正臣。
だが臨也の視線は、正臣の口元に集中していた。

「正臣くん……」
「はい?」
「付いてるよ」
「…?」

(あぁもう、何で気づかないのさ…!!)

ごくりと喉が鳴りそうになるのを何とか抑えながら、きょとんと惚けた顔をしている正臣にすいと近づき、頬についている生クリームを舐めとった。

「…っ!?」
「ねぇ…煽ってるの?そんなことされると、困るんだけど…」

正臣が驚いて臨也の方を見ると、臨也の目が熱を帯びていた。

不覚にも、心臓がどきりと跳ね上がる。呼吸が速くなっていく。
頬に熱が集まる。それどころか、全身の熱が高まってゆく。

「臨也さっ…」
「流石に我慢できないよ」

ここ最近喋る暇すらなかった2人は、当然触れ合うこともしていない。
臨也はかなり限界を感じていたのだが、それで更に正臣のこれだ。我慢できるはずがない。

臨也は羞恥に頬を染め、目を逸らしている正臣を台所の床にそっと押し倒した。

「ご飯、冷めちゃいますって…!!」
「大丈夫、どうせ寿司とケーキだからさ」
「それは…」

いつもなら結構抵抗されるのだが、どうやら正臣も限界らしく、抵抗らしい抵抗がない。
臨也はそれにますます興奮し、急かすように服をたくし上げた。

「臨也さん、今日は急いでますね?」

くすりと楽しそうな声に、臨也の頭が少し落ち着いた。
そうとはしらず、正臣は楽しそうとも嬉しそうともとれる笑みを浮かべていた。

頭が落ち着き視界が広がった臨也の目に、先程正臣が舐めた生クリームが入った。

「正臣君…」
「はい?」
「甘いの好きだったよね?」
「え、ええ」

臨也の雰囲気が変わり不思議そうな顔をする正臣に対し、臨也はニヤニヤと楽しそうな笑みを浮かべて生クリームを手にした。

「え?」
「折角作ったんだしさ、使わないと勿体無いよね?」

手早く生クリームを絞り機に入れ始めた臨也を見て、次に何をするかを予測できた正臣。
彼の表情は固まっていたものから、青ざめたものへと変化していった。

「ちょっ…!!待ってくださ…!!」
「や、だ」
「アンタなっ…!!」

慌てて抵抗した正臣だが、時既に遅し、臨也は正臣の体に生クリームを飾りつけ始めた。
白い肌とそれを際立たせるかのようにツンと勃っている薄桃色の乳首の上に、ケーキの上に飾りつけたように生クリームをのせる。

正臣は、生クリームのひやりと冷たい感触に体を震わせる。

「ひぁっ…」
「どうしたの?まさか、これだけで感じちゃってるとかないよねぇ?」

反射的に出た自分の声に顔を赤らめながら、キッと臨也を睨みつける。
しかし、羞恥からきている涙を浮かべた瞳で睨まれても、臨也の欲を煽るだけである。

早く襲ってしまいたい衝動に駆られながらも、何とかそれを押さえ込みながら器用に盛り付けしていく臨也。
上半身が白い肌と白い生クリームしか見えなくなるまで飾ると、一旦絞り機を床に置いた。

正臣に覆いかぶさり、臨也は早速ぺろりと生クリームを舐めとった。

「ひぅっ…あっ」

敏感な箇所に愛しい人の舌が這う快感と、快楽のためではなく、舐めとるために舌を這わしているということに余計感じてしまう正臣。

「すごー…乳首舐めてるだけでこれ?」
「やぁっ、そ、こで喋らないでくださっ…」
「はいはい」
「だからっ…」

くつくつと喉の奥で笑いながら、正臣の体についている生クリームを舐めとっていく臨也。
それにびくりびくりと可愛らしく体を反応させる正臣に、思わずにやけてしまう。

ふと正臣の下半身に視線をやると、苦しそうにズボンを押し上げているのが目にはいった。
早く欲を吐き出したそうにしているが、自分のプライドが許さないのだろう、必死に我慢をしていた。

「わ、こっちも凄いことになってるや」
「だ、れのせいだと、思ってる、んですか…!!」
「んー…俺?」

にっこりと笑い返事をしてやると、正臣は返す言葉がなくなり悔しそうに黙った。

そっと布越しに正臣の息子を撫でてやると、面白いくらいに体は反応した。
正臣自身も、最近やっていなかったこともあるが、こんな変態なことをされて反応をしてしまう自分に驚いていた。

「んあっ、あぁ、あぁああっ、」
「一回出しといたら楽になるんじゃない?」
「やっ、服、がぁっ、」
「あー…そうか…」

仕方ない、というように臨也はあまり刺激を与えないように正臣の服を全部脱がしてやる。
正臣の息子は、既にガチガチに固まっており、先端からはだらしなく先走りが零れていた。

それを手で包み込み、絶頂を促すと、正臣はあっさりと達してしまった。

「あぁあ、あぁああああああっ!!!」

正臣は頬に快楽による涙を伝わせながら、自分の腹に欲を吐き出した。
正臣の身体は、生クリームと精液で白濁で染まっていた。

それを見た臨也は、何かが切れた音を聞いた。

自分の服を鬱陶しそうに脱ぐと、正臣の後孔をひと撫でする。
ヒクついてはいるが、最近していなかったのもあり、緩くはなっていない。

臨也は何とか正臣に負担をかけたくない一心で思考をめぐらすと、先程床に置いた生クリームを手のひらにのせた。
それを自分の息子に塗って潤滑油代わりにすると、正臣のナカに突っ込んだ。

「あっ、あぁああ、ああぁっ、」
「は、ぁっ…」

新たな快楽に再び息子を持ち上げながら身体を震わす正臣。
臨也は正臣の激しい締め付けと、ナカの熱にすぐ達してしまいそうになるのに必死に堪えた。

息が整うと、臨也は律動を開始した。

「あ、あぁあ、ぁあっ、」
「あっつ…」
「あぁ、いざ、やさっ、」
「な、にっ…?」
「す、きで、す…」
「っ…!!」

正臣からのまさかの嬉しい言葉に、動きを激しくする臨也。
2人とも絶頂が近いのか、息は荒く、薄っすらと額に汗が滲んでいる。

「も、だめっ、あぁああ、あぁっ、」
「お、れも…っ」
「あぁああぁっ、あぁああっ!!!!」
「っつあ…」

臨也が正臣の最奥を突くと、同時に達した。
けれど、臨也は一瞬堪え、正臣のナカから自身を引き抜き、正臣の腹の上に欲を吐き出した。


「………あの、どうするんですか、これ」
「それはー…」

2人が絶頂を迎えた後少しの間快楽の余韻に浸っていたのだが、だんだんと頭は醒めてしまい、正臣はジトッと臨也を睨みつけた。

台所は生クリームと精液で白くなっており、正臣も白濁の液まみれになっていた。
臨也は困ったように視線を泳がせるが、肩をすくめ、ため息をついた。

「まぁ楽しかったからいいじゃん」
「臨也さん…アンタねえ…」
「正臣君だって、満更じゃなかったんでしょ?」
「っ!?」
「とにかく、急がないと正臣君の誕生日が終わっちゃう」
「だから…誰のせいだと…」

臨也はその言葉を待っていたかのようににやりと厭らしい笑みを浮かべて、正臣の耳元で囁いた。

「無意識に俺を煽っちゃう正臣君のせい」

その後、暫く情報屋の右頬には湿布が貼ってあったらしい。


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将軍誕生日おめでとう!!!!!!
生まれてきてありがとう!!愛してる!!!!!←

……で、祝う気を感じれませんね、この文w
すいませ…!!誕生祝いなのに裏書いてすいませ…!!

でも書いててすごく楽しk(←

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