探求と挑戦と愛

85とちょっぴり9+6の会話形式。
前作の「探求と挑戦」と繋がっており、未読だと何が何だかなお話になります;;
あいかわらずのがっかりギャグな上にスコさんとジタンが大変そうなので、心の広い方のみお願いします;;




8「おはぎを作った?」
5「そう。この前ティナに協力するって言ったろ?それでクラウドからおはぎの情報を仕入れてもう一度作ってみようって話になってさ」

手に小箱と水筒を持っている5。

8(……またおかしなことになってないといいが)
5「それをジタンに話したらあいつ、協力するならティナの方に行きたいってつれなくてさ。おれが作った試作なんて目もくれなかったよ」

苦笑を浮かべる5にため息をつく8。

8「……ジタンらしいな」
5「で、悪いんだけどさ。試すのを手伝ってくれないか?ティナが頑張ってるの見ると協力したくなるんだよなぁ」

先日のやりとりを思い出し不安が顔をのぞかせたものの…今まで食べた5の手料理に怪しげなものがなかったと何とか払拭させる8。

8「……まぁ、いいだろう」
5「助かったよ。で、それと合いそうな飲み物も一緒に用意したんだけどな……」

5、手に持っていた小箱を開ける。
中には赤くツヤツヤと輝く俵形のおはぎ(仮)が入っていた。

8「……なんだこれは」(唖然)
5「クラウドにおはぎのこと聞いたらさ、潰した米をまるく成形して、その周りを赤くて甘いあんこってやつで覆われてるみたいなんだ。で、あんこって何からできてるんだって聞いたんだけどクラウドもよくわからないって言ってさー。どうも普段から使うような食材じゃないみたいで。それで同じ赤くて甘いイチゴのジャムを代わりに覆ってみたんだ。覆えるってことはある程度粘度もあるだろうし……」

8、ツヤツヤと輝くおはぎ(仮)を凝視。


8(こ、これはまたチョコバナナとは異なるインパクトが……)
5「で、米とジャムならこの飲み物が合うだろうと思って……」

5、水筒を傾けて白い液体をカップに注ぐ。


8「……牛乳?」
5「そう。旅していた時にさ、米と牛乳を炊いて甘くして食べるところがあるって知ったんだ。それならこれと合うんじゃないかなーって」
8(合うも何も……俺は……)
5「ということで試してみてくれないか?スコールが頼りなんだよ」

困った表情で8を見つめる5。
庇護欲を掻き立てられ8、困惑。


8(そんな目で見ないでくれ……)
5「おれが食べてみて思ったのが好き嫌いが分かれそうな味だなぁって……ダメか?」

小首を傾げる5に8、激しく葛藤。

8「……」
5「……スコール?」

長考の後、8、意を決しておはぎ(仮)に齧り付き、5の手から牛乳を受け取って飲み込む。

5「どう?」
8「……こ、米が余計だと、おも、う」(絶え絶え)
5「えぇーおはぎの情報で判明している材料なんだけどなぁ……弱った」

心底困った様子の5。
内心散々だと思う8。

8(もうやめてくれないかな……くそっ、ジタンのやつ肝心な時に……恨むぞ)

一方その頃……

6「あ、あのね、赤くて甘いものって聞いたから……イチゴを使おうと思ったのだけどもうなかったからチェリーのジャムを……」
9「……そっかー」

6のおはぎ(仮)の試作に冷や汗の9。
……こっちはこっちでピンチでした(汗)



***
海外旅行時にお米を甘いミルクで炊いたものを見かけたことがあるのですが、それを参考(?)にしました;;日本人からしましたらちょっとハードルが高い食べ物かなと思います…スコさん…;;


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