Le lien solide

眼前に広がるのは深く、長い谷。その谷を跨いでいるのは大きな吊り橋。その吊り橋を渡った先には7人の男女。そして橋の前には3人の男性が取り残されていた。

「な、なぁ…おれだけ別の道に…」
「却下だ」
「ばっかじゃねーの?これだけ長々と続くふかーい谷に別ルートを見つけるなんて労力の無駄だろ?ようやく揃った十人の仲間と別れちまって次もうまいこと合流なんて、できないかもしれねーだろ?」

吊り橋の前に固まる高所恐怖症の男、バッツは自分と共に残っている二人、スコールとジタンに情けない声をあげたがすぐさま厳しい返答が返ってきた。



現在コスモスの仲間達が10人揃い、それぞれが手にしたクリスタルと共に秩序の女神の元へ向かっている道中のことである。
目的地へと向かう道は土地はおろか季節も天候もすぐに変化する世界であるため仲間達は余程のことがない限りは全員固まって行動することを厳守している。今後の戦況や自身だけでなく全員の命にも関わることであるため仲間達全員、勿論バッツもそれは重々承知している。承知はしているのだが、高所恐怖症が災いして目の前の吊り橋を渡る決心がつかないのだ。
吊り橋は蔓草でできた太い縄と下に敷かれている木の板で作られており、素人目で見ても頑丈で安全そうである。ただ、谷底から吹く風は強く、その頑丈な吊り橋さえもゆらゆらと揺らしている。
揺れて足を踏み外すかもしれない様子を想像し、抜けそうになる腰をなんとか踏ん張り、仁王立ちで冷や汗を掻きながらじっと眼前の吊り橋を見つめるバッツにスコールとジタンはため息を吐くといい加減腹をくくれと話しかけてきた。

「ジタンの言うとおりだ。余程のことがない限り集団で行動した方がいい。いつ、どこでどのような敵が来るのかも、沢山の世界が断片化して繋がっているこの世界は知識も経験も予測も役にたたなくなることもある。単独での行動は命取りだ。あんたもわかっているだろう」
「うぐぐ…」
「はぁ〜…いい年した男が情けねぇなぁ。ティナちゃんとオニオンでさえ怖がりながらもきちんと向こうに渡ったんだぜ?」
「お、お前らは落ちるかもしれない恐怖を味わったことがないからそんなことが言えるんだよ!!小さい頃経験した恐怖ってなかなか抜けないんだぞ!!」

情けない声で抗議するバッツは頭ではわかってはいるものの気持ちに踏ん切りがつかないようであった。彼の言うとおり、幼い頃味わった恐怖からのトラウマは時間が経過すればするほど克服が難しくなる。普段の明朗快活な姿から想像ができない程、バッツは冷や汗をかきながら小刻みに震えており、目はなるべく谷底を見ないようにと空中を泳いでいる。
何とも思っていないスコールやジタンには到底わかりそうにない恐怖を抱え込んでいるのだろう。
スコールとジタンの両名は互いに目を合わせ、どうしたものかと相談しようとした時に目の前の吊り橋が軋んだ音を立てた。向こう側に渡り済みであったセシルとフリオニールの二人がこちらを心配してやって来たようであった。

「バッツは大丈夫か?」
「かなり青ざめているみたいだけど…渡れそうかい?」

地面に縫いつけられたかのように膝を地につけて座り込むバッツを覗き込みつつフリオニールとセシルは問うたが、ジタンは頭を掻きながら首を横に振った。

「厳しそうだけどさ…渡るしかないだろ…」

これ以外に道は目に見える範囲では見当たらないので先程も言ったように回り道をして合流なんてできそうにもない。
たった十数メートルの吊り橋を我慢すればすぐに向こうに渡れるのにとジタンは零すとフリオニールが助け船を出す。

「橋を渡って少し行ったところに開けた場所と川を発見したんだ。ウォーリアが今日はそこで野営を組もうと言っている。渡る決心が付かないのなら、バッツ達は明日でも…」
「いや、どうせ渡るなら今の方がいいだろ。なぁスコール?」
「ああ。同感だな」

フリオニールの助け船はバッツの傍の二人に却下された。
どの道渡るのであれば後回しにしても同じこと。もしその間に敵襲にでもあって合流が困難な状況になる方が余程困る。

「バッツ、あんたが怖いのはよくわかる。だがジタンの言う通り、どうせ渡るなら後回しにするよりも今渡ってしまった方がいいだろう」

恐怖は十数秒の間で終わるとスコールは言い聞かせたがバッツは首を縦にも横にも動かさなかった。
固まる旅人にジタンは事を見守るセシルとフリオニールに先に戻るように伝えた。

「セシル、フリオニール。こいつはオレ達で何とかするからさ〜先に渡ってくれよ。二人だろうが四人だろうがこうしていても変わらねぇだろうし…」
「…そうかい?」
「大丈夫か」
「まぁ…なんとか」

仲間の中で長く共にいたよしみで面倒を見るとジタンは頷くと、二人は心配そうに何度も振り替えながらも向こう側に戻っていった。
再び3人になり、未だに動こうとしないバッツにジタンは再びため息を吐くとどうしたものかと腕を組んだところでスコールが話しかけてきた。

「ジタン」
「お?何か良い案が見つかったのか?」
「…バッツの分と俺の荷物を任せてもいいか?」

普段と変わらぬ表情で手荷物を差し出すスコールにジタンは最初彼は何を言いたいのかがわからずに首を傾げたが差し出された二人分の荷物で何を意図しているのか瞬時に理解し、満面の笑みを浮かべた。

「お!そういうことか!!なるほどなるほど!!りょーかい!!」
「?お、お前ら一体何を」

明るい声で荷物を受け取るジタンにうなだれていたバッツは青白い顔を上げると、手ぶらになったスコールと三人分の荷物を抱えるジタンが目に入った。

「決まってんじゃん。オレはお前らの荷物を持ってスコールがお前を背負うんだよ」
「げっ!!」

背負う。スコールに背負われて吊り橋を渡ることになったのだとバッツは理解した。
そんなことをされれば二人分の体重で吊り橋は軋み、風が吹いた時大きく揺れてしまう。しかも…この吊り橋はお世辞にも新しくはない。二人分の体重に吊り橋の足下の板が抜け落ちてしまうのではと数々の被害を妄想し固まるバッツをよそに二人は着々と準備を進めた。

「ジタン、大丈夫か?」
「オレは平気。結構力は強い方だぜ?お前の方こそ大丈夫か?」
「ああ…任せろ」

そう言うやいなやスコールは座り込んでいたバッツの腕をぐっと掴んで立たせると抗議する間も与えずバッツを背負った。

「な、な、な、なにすんだー!!おろせー!!おろせーっっ!!」
「うるせーやつだなぁ…ティナちゃんかセシル呼んで無理矢理スリプルかけちまった方がいいんじゃね?」
「それはそれでよくないだろう…こいつにもプライドはあるだろし今後同じような場面がないとも限らない」
「お、お前ら…おれをなんだと…うわぁ!?」

喚くバッツを余所に淡々と失礼極まりない会話をする二人にバッツは軽く怒りをおぼえたがその怒りはすぐさま雲散霧消してしまった。
バッツを背負ったスコールが吊り橋へと一歩踏みだしたのだ。
ぎしりと吊り橋が軋み、踏み込んだ足と共に体も揺れる。

落ちる

その三文字だけがバッツの頭を支配した。

「うわぁぁぁぁぁぁ!!タンマ!!頼むから戻ってくれ!!バックバック!!」
「…はぁ…」

背負っているスコールの肩を手のひらで力一杯叩き、喚くバッツにスコールは小さなため息と共に大人しく言うことを聞いた。
足下が安定して落ち着いたところ。とどのつまり前進どころか振り出しに戻ったのにバッツは一仕事を終えた後のようにぐったりとスコールの背に体を預けた。
脱力したいのはこちらの方だとスコールが項垂れていると、ジタンがスコールの服を引っ張り自分は先に渡ると言い出した。

「なぁ…オレ、先に渡ってこの荷物を運ぶからさ…ゆっくり運んでやってくれよ…その方が橋の揺れも少ないだろうし…少しはマシかもしれないだろ?」

手助けはできないが高さへの意識を少しでも逸らせた方がいいのならとジタンは提案するとスコールは少し思案した後にそうしてもらうように頼んだ。
3人分の荷物を背負い、後ろを気にしながらジタンは吊り橋を渡っていく。
あっという間に無事仲間達と合流したジタンを確認するとスコールは自分の背中にしがみつき、体を縮こませながら肩に顔を埋めているバッツに声を掛けた。

「おい…一度下ろすぞ」

スコールはそう言うと地にしゃがみバッツを下ろした。
地に着いたことで少し落ち着いたのかバッツはようやく顔を上げてスコールの方へと視線を向けてきた。

「あんたもわかっているはずだと思うが…」
「わ、わかってるよ…ここを通る方が最前で最短。しかも安心。…そしてみんなに迷惑かけちまってること」

騒いでいるもののただの我が儘ではない。恐怖をおさえるどころか落ちるかもしれないと少しでも可能性を感じ取ると幼い頃の恐怖が甦り条件反射のように体が震え上がり、声を上げずにはいられなくなるのだ。
戦いの最中はそちらの緊張で気を紛らわせることができるのだが、高さへの恐怖を直に感じるこの状況下ではそれができなくなってしまう。
自分への情けなさと向こう側で待つ仲間達と自分に付き合ってくれているスコールへの申し訳なさでいっぱいになりながら再び項垂れるバッツにスコールは肩を竦めると、そっと肩に触れた。

「…違うな」
「…へ?」
「最後…誰も迷惑なんて思ってはいないことだ」
「…」

顔を上げ、見つめてくるバッツにスコールは緊張を少しでも和らげようと努めて穏やかな声で話を続ける。

「これだけ人間がいれば得意なこと、苦手なこと…好きなこと…嫌いなこと…その、沢山ある。苦手なことは得意なやつが、嫌いなことが好きなやつが補えばいい…その、そういうことだ」

瞳を逸らさず自分自身を見つめ、話を聞いているバッツにスコールは息を少し飲むと肩に手を置き、頷く。

「あんたの苦手なことは俺が、みんながサポートする。だから、あとはあんたの気持ち次第だ」

頷いた顔を上げ、バッツを見つめ返すと大きな瞳を丸くしている。
普段人と距離を置きがちであると自覚しているので意外なことをしているとは思っている。自分自身ですらそう思うのにバッツはそれ以上にそう思っているだろう。
旅路を円滑に進めたいと思っているのもあるが、普段世話になっている上に少なからず想っているバッツが困っているのなら助けてやりたいと思う。その気持ちが大きく、自分をそのように動かしているのだ。これで嫌だと言われたら少し傷つきそうだと思いながらスコールはバッツからの返事を待つと彼は困ったように眉を下げはしたが口元は綺麗な孤を描いて笑いかけてきた。

「うまいこと言うなぁ…お前」

一言そう言うと、埃を払い立ち上がる。どうやらこちらの言葉は届いたらしい。

「年下にそこまで言わせておいて意固地になれないだろ…ま、困らせちまうかもだけどよろしく頼むよ」

そう言いスコールに手を差し伸べ握手を求める。スコールはその手を握り返して立ち上がると承知したとばかりに頷いた。

荷物はジタンが運んでくれているので実質手ぶらで橋を渡ることになる。
スコールとバッツを除いたコスモスの仲間たちは橋の向こう側で事の顛末を見守っていたが、向こう側の二人は何やら話をした後、スコールが前に立ち、バッツはその後ろについて橋の前に立った。どうやら足場の安定や緊急時に手を使えることを優先したのかスコールがバッツを背負うのではなく二人並んで渡ることにしたらしい。橋へと一歩踏み出すスコールはバッツの方を向きコスモスの仲間達には背を向けたままである。後ろ向きに渡り、常にバッツの様子を伺い何かあったらすぐに対処できるようにするためなのだろう。
若干へっぴり腰ぎみでそろそろと橋を進むバッツはなるべく下を見ないように、スコールと仲間達だけをみるようにして橋の手すり縄を両手でしっかりと握りしめて歩いている。年下のオニオンやティナに比べて明らかに歩みは遅いがそれでも前進は前進である。

「うぐぐぐ…」
「…大丈夫だ。ゆっくり渡るがすぐに済む」

恐怖をなんとか発散したいのか呻くバッツをなるべく刺激をしないように気をつけつつ、スコールはバッツを励ましながら根気よくその歩みに付き合った。
本当ならどんなに遅くとも数十秒で渡ってしまう橋を仲間達の倍以上の時間を掛けて渡るのは当人はもちろん様子をみているだけの者でも疲れてきそうである。

「半分通過したぞ」
「う、うん…」

橋の真ん中を通過し、幾分かわたることに慣れてきたらしいバッツにスコールはもう少しだと励ましをいれる。後には仲間達の声が、恐らくオニオンとティナであると思うが「もう少し」と「頑張れ」と応援する声が聞こえてくる。
仲間達へと近づき、橋の終わりに近づくにつれてバッツは安心してきたのか呻きが徐々に小さくなっていく。
なんとかなりそうだとスコールが安堵した瞬間、無情にも谷底から突然大きな風が吹き、吊り橋を揺らした。

「ぐっ!?」
「うわぁぁっ!?」

突然の揺れに橋に捕まりなんとかやり過ごす。
あと少しだというのにとスコールは心の中で悪態をつきながらバッツの方を伺うと、大きな揺れのせいか橋にしがみ付きながら蹲っている。
再び恐怖に襲われたらしい彼にスコールはなんとか立たせようとしたがバッツは顔すら上げてこない。これでまた突風がきたら厄介そうだとスコールは何とか立たせようと考えた時に後ろから大きな声がぶつかってきた。

「バッツー!!ほらほら!!こっち!!こっち見て」
「あと少しだから!!下をみちゃだめ!」
「頑張るッスよー!!」

オニオン、ティナ、ティーダの三人が大きな声で騒ぎ出したのだ。
顔を向けると三人は飛んだり跳ねたり、手を大きく振ったりとなるべく橋や風の恐怖から心を逸らせようとしているようであった。

「あ、あいつら…」

恐る恐るであるが顔を上げ、スコールの先にいる仲間達を見てバッツは引きつりながらも笑った。
オニオン、ティナ、ティーダ以外にもジタンとセシル、フリオニールも3人混じって手を振っており、光の戦士とクラウドも落ち着いた様子を見せてはいるが吊り橋のスコールとバッツの方に視線を外していない。
バッツは頭を切り替えるかのように一度大きく頭を振ると、立ちあがって再びスコールの方へ、吊り橋のゴールへと向かってそろそろと歩き出した。恐怖は消えてはいないようではあったが先程とは違い、視線はまっすぐ自分と仲間達に向けられておりそれ以外を見ないようにしている。
どうやら声援が彼を動かしたのだろう。
ほっとしたと同時に自分がそれをできずに少し残念な気がしたがバッツが動き出してくれて良かったと自身に言い聞かせ、スコールはバッツの進む速度に合わせて自分もゆっくり動き出した。
たっぷり数分時間を掛けてようやく吊り橋を渡り切ったスコールは先に地に足をつけ、最後に手を伸ばしてバッツの手を掴み引き寄せてわたり切らせた。
久しぶりの地面にバッツはへたり込み、大きく呼吸をすると仲間達は駆け寄り労いの言葉を掛けた。

「お疲れ様ー!!」
「バッツ、頑張ったね!!」
「よかった…一時はどうなるかと思ったよ」
「見えない恐怖との戦いは私達には想像もできないほど大変だっただろう…」

それぞれ思い思いの言葉をバッツは苦笑しながら受け取ると、光の戦士はある程度のところで号令を掛けた。

「バッツもスコールも皆もご苦労。あと少し、すぐそこにある水場まで荷物を運び、今日はそこで休息としよう。バッツはもう少しここで休んでから来るといい。敵の気配もなさそうだからな。スコール、すまないが君に任せても…」
「…ああ」

全員に頷いて合意を示すと、オニオンとティナを除いた仲間達はバッツとスコールの分の荷物を分けて手にし2人を残して水場の方へと向かっていった。

「ふひー…皆に情けない姿を見せちまったなぁ」

緊張を解き、地面に背中を預けてバッツは大の字になるとそのすぐ傍に立っていたスコールも腰を下ろし、二人大きく息を吐いた。
恐怖で緊張状態であったバッツとはまた別にスコールの方もバッツが渡りきるまで油断ができなかったのだ。今日の旅路はここで大部分の力を使ったような気がするとスコールは髪を掻き上げた。

「スコールもごめんなぁ。おれ、年上なのに困らせちまって。情けねぇな…」
「…そんなことはないさ。あんたが苦手としているものと向き合ったのに、俺も、他の仲間達もそうは思わないさ」
「…そっか」
「あんたは仲間に慕われている。あの応援がその答えだ」
「まぁ…みんなのおかげで渡れたのは確かだな。今日の晩飯は頑張らないとな」

大の字になったまま視線をスコールに向けてバッツは歯を見せて笑った。
その笑みからつい先ほど恐怖で顔も体もこわばらせていた者と同一人物には思えない、普段のバッツそのものであった。

「その笑顔ならもう大丈夫だろう。立てそうならさっさと行こう。今日は早めに休めそうだしな」

そう言い立ち上がると手を差し伸べてバッツの手を取って立ちあがらせて仲間達のもとへと向かおうとしたが、バッツは立ちあがった時に掴まれた手を握り返した。
何事かとスコールが振り返ると、普段のはにかんだような柔らかな笑みを浮かべていた。

「…なあスコール…みんなの応援のおかげでこれたけどさ、きっかけはお前のおかげだよ…ありがとな!」

そう言い目を細めて笑うバッツはいつもと同じ笑顔ではあったがどこか違って見えた。
仲間達全員に向けられている笑みは明るく、優しげではあるが自分ただ一人だけに向けられている笑みは少し照れを含んでおり、心臓が跳ね上がりそうになった。
普段見られない笑みに一瞬自惚れてしまいそうになってしまったが、散々恥ずかしい姿を見せた後なので多分それでだろうとスコールは自身に言い聞かせて高鳴りそうな鼓動を何とか抑えた。

「…いや…別に」
「へへへ。お前が困っていたら今度はおれが助けるな〜なんでも言って頼ってくれよ」
「…それはできないな」
「えーなんでだよーそんなに頼りにならないか?おれ?」

口を尖らせ文句を言うバッツにスコールはさっさと行くぞとだけいい、背を向けて自分だけ歩き出す。
後からすこし不満げな気配と何やらぶつぶつとスコールに対して何かを言っているような声が聞こえてきたがそれを無視して視線を前に向けてスコールは歩く。

「(…少なからず想っている奴にそんなことできないだろう…)」

年齢だけでなく人生経験の差で何かと下になりがちな自分のほんの少しのプライドと何よりも想い人に恰好の悪い姿はなるべく見せたくないと子供じみた意地を胸に秘めながらスコールは小さく首を振ったのだった。


-------
2周年リクエスト「85+秩序組でバッツ高所恐怖症ネタ」でした。
DFF、FF5でのバッツさんは高いところは苦手といいつつそれほど怖がっていないようでしたが…意識すると怖がるとかかな?と思いつつ…捏造気味ですみません。
スコールはもちろん、仲間たちの応援があったらたとえ苦手でも頑張ってくれそうな気がするのは書き手はバッツさんはなんだかんだで頼りになるお兄さんだと思っているからかもしれません。
楽しんで読んでいただけるととても嬉しいです。


[ 239/255 ]


[top][main]



×
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -