「姉さんなんて大嫌い」
私には妹が居る。
「環姉さんの顔なんて見たくもない」
可愛くて、美しくて、凛としていて、とても強くて優しい自慢の妹。
「しのぶ、そんな事言わないでよ。妹に嫌われたら姉さん泣いちゃうよ」
「どうぞ御勝手に?姉さんが泣こうがどうなろうが、私の知った事ではないわ」
そんな私の妹は、私の事を嫌っている。
「用が済んだらさっさと出て行って。言ったでしょう、姉さんの顔なんて見たくもないの」
姉だなんて思いたくもないのだろう。
「…うん、分かった。姉さんも忙しいからもう行くね」
しのぶは私の事が、大嫌いなのだ。
嫌いな姉さん
でも私は貴女の事が大好きよ。
←