※グロい
※猿夢パロディ









俺の話聴いてくんない?ちょっと長い、夢の話なんだけどさ。うん、グロいの大丈夫?ダメ?まあ大丈夫だって!夢の話だからさ!
何年前かな、忘れたけどその時もふつーに夢見てたんだ。俺って夢見てるとき、あーこれ夢だーって自覚できんの。そのときだけは自由に目が覚められんだ。
その日の夢は、俺が無人駅のホームに立ってるとこから始まるわけ。陰気臭い夢だなーって思ったわけよ。どうせ見るなら日常じゃありえない楽しい夢観たいっしょ?
あ、ごめんごめん。んで、ちょっとしたらやる気のない男の声が「まもなく、電車が来ます。その電車に乗るとあなたは恐い目に遇いますよ〜」だって!なに恐い目って!興味わくじゃん?俺絶対乗ろうって思ったね。ほんとに恐い夢だったら目を覚ませばいいんだし。
んで電車が入って来たらその電車
、遊園地にある感じのファンシーな猿の電車だったの。乗客は俺の他に何人か。一列に並んでた。俺は後ろから三番目に座った。妙に臨場感あんなーって余裕だったわけ。
んでまたさっきと同じ声が「発車します」っつって、電車が発車。
発車したあと直ぐにトンネルに入った。トンネルの中は紫色の灯りが点いてた。でも、そこで俺は気づいたのよ。これって子供の頃に乗ったスリラーカーじゃんって。結局は子供の頃の記憶かよーってガッカリ!
そのときまたさっきと同じ声が「次は〜活け造り〜活け造りです」って。なんだそりゃって思うじゃん?魚かって!そんなこと思ってたらさー、聞こえてくんのよ。けたたましい叫び声。あ、ここから一気にグロくなるよ。
んで、何かと思ったら一番後ろの男に、ボロをまとった、なんだろ。小人みたいなのが四人くらい群がってんの。
よく見たらその男、刃物みたいなので切り裂かれてるの。まさに魚の活け造りみたいに。
辺りはすんごい臭い。それに耳が痛くなるくらいの叫び声。順調に内臓が取り出されて、そこら中に散らばってた。
俺の後ろには髪の長い、顔色悪い女の人が座ってたんだけどさ、その人、すぐ後ろで騒ぐどころじゃないことが起きてんのに平然と前向いてんの。
流石の俺でも、ここまでぶっ飛んだ内容にびびったよ。でも、もう少しだけ様子見てから起きようと思ってさ。さっさと起きろって、だって続き気にならない?
んじゃ続き。
気づいたら男はいなくなってた。でも、赤黒い肉片や内臓は残ってた。女の人は変わらず前の一点だけを見てた。
それから、「次は〜抉り出し〜抉り出しです」ってアナウンス。
またさっきと女の人同じ小人が今度は二人、ギザギザスプーンみたいなものを持って現れた。そしたら女の人の目を抉り出し始めたの!
無表情だった女の人でも流石に痛いらしく鼓膜が破れるような叫び声あげてさ。目は抉り出されてる。血と汗の臭いで頭おかしくなりそうだったわ。
もう流石に恐くなって、体を前に向けてかがめてた。ここらが潮時だった。もう無理。だって明らか次は俺じゃん?でも、自分にはどんなアナウンスされるのかと気になってさ。それを確認してから起きようと思って。
「次は〜ひき肉〜ひき肉です。」
あー無理。最悪だ。どうなるかなんて予想は簡単についた。俺は(覚めろ覚めろ覚めろ)って心の中で繰り返してた。いつもはそれで目が覚めるからさ。
でも、急にウイーンって機械の音が聞こえるの。俺の膝の上にはさっきの小人。多分ミンチにする機械なんだろうな。それを俺に近づけてきた。もう俺は目を閉じて(夢覚めろ!覚めろ!)って全力で念じてたよ。流石にこえーもん!
ウイーンって音と風圧が顔にあたって、ヤバイと思った瞬間それがぴったり止まった。運が良いことに夢が覚めたらしい。全身汗まみれの号泣よ。いそいで台所まで行って水をのんで、それでやっと生きた心地につけた。いやー恐かったー。次の日学校に行ってみんなにこのこと話したんだけどさ。みんな全然こわがんなくて。むしろ面白がってさー。こっちは死ぬかと思ったんだぜ?ひでーよ。
んで、それから何年か経って最近ね。
急に始まったのよ。あの夢。
「次は〜抉り出し〜抉り出しです。」しかも途中から!
あの時と同じように女の人の断末魔と血の臭い。まずいと思って(夢よ覚めろ!夢よ覚めろ!)って念じても一向に覚める気配がない。
「次は〜ひき肉〜ひき肉です」本当に血の気が引いたね。
ウイーンって機械音と風圧が徐々に近づいてきた。(覚めろ!覚めろ覚めろ覚めろ!)ってまだ念じてる。
ふっと静かになって、助かったーって目を開けようと思ったらさ、聞こえたのよ。はっきりと。「また逃げるんですか〜?次にきたときは最後ですよ〜」ってね。これは夢でもなんでもない。明らかに現実世界から聞こえた声だった。それから今日までその夢は見てないけど、次見たときに俺死ぬんじゃねーかな。心臓麻痺かなんかで。現実は心臓麻痺でも夢じゃミンチだぜ?あーやだやだ。





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