太陽は私の歳の離れた幼なじみだ。幼い頃から私の後ろをついて回っていた彼は、思春期特有の異性と一緒に居るのが恥ずかしいあれがないのか、今でも私によくなついている。勿論私も悪い気はしないし、むしろ可愛くて嬉しいので太陽の好きにさせている。
現在太陽は入院している。いや今に始まったことではないのだけど。
私は彼に定期的に見舞いに来るように頼まれている。太陽のお願いに弱い私は、受験生にも関わらずかなりの頻度でお見舞いしているのだ。
今日も彼の入院している雷門病院へお見舞いに行くと、見慣れない少年がいた。見たところ新雲の子ではなく、どうやら雷門中の子らしい。

「あ!なまえ」
「うん太陽、お友達?」
「そう、天馬っていって、サッカーしてたらに知り合ったんだ!」
そこで違和感なさそう。太陽は病気のため、激しい運動は禁止されている。勿論サッカーも例外ではない。
「またサッカーしたの!」
「あっ、いやぁ、あはは」
私が詰め寄ると、太陽は途端に目を泳がせた。叱りたいが、天馬くんという初対面の人物がいるため、そんな身内ごとに巻き込むわけにはいかないのでなんとかこらえた。えらいぞ私。

「太陽のお姉さんですか?あっ俺松風天馬です!」
「あ、天馬くんね。うーん、似たようなものかなぁ。」
「ちがうよ、天馬!なまえは俺の大切な人。」
何言ってんだこいつ。


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「っていうことがあってね。」
「へぇ」
ここは剣城優一くんの病室。彼と私は同じ高校の同級生なのだ。まあ彼は入院中のため学校には来ていないけど。
病院内でたまたま会った私たちはなんとなく茶飲み友達になって、太陽のお見舞いのついでに剣城くんの病室にも遊びに行くようになったのだ。
「なんか、最近太陽が弟っぽく見えなくなってきてさぁ。」
「うん、なんとも言えないけど、彼はきみのことを一度も姉と見たことは無いと思うよ。」
「えっ」



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太陽くんと年上幼なじみ




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