目を覚ませ、世界が終わりを迎える前に




貴方の小指が食べたいの
かなしいくらいにいとしい
しあわせだけじゃ生き苦しい
溢れる涙は両手じゃ掬い切れない
誰よりも優しい貴方だから
透明な彼女は温かかった
不器用な言葉に逃げないで
真珠を噛み砕いた人魚姫
流れて、消えて
割れた爪じゃ愛されない
木苺のジャムで塗りつぶした
あの子の心臓をひとくち
深海魚は海に還りたい
ごめんね陸じゃ生きれない
鉛なんかじゃ物足りない



星屑の向こうで会おう
午前三時のミルクティー
あの日の痛みを覚えているか
稲妻にキス
古ぼけたページの先で
胸の燻りに雨を降らした
金平糖みたいな彼女
過去形の愛を抱き締めて
黒い画面に隠したすべて
さよならこそが僕の愛だ
安っぽい愛で良ければ
世界が水色に染まる時
パラレルだけれど愛してるの
鳴り止まないファンファーレ
痛む喉が君を思い起こす



砂浜の鯨
ペーパーナイフで殺して欲しい
大人になって良かったこと
子どものままじゃ嫌なこと
子どもくさく恋をした
どろり、ふかく、おちた
愛しいあの子の嫌いな口癖
泣きたくなるくらい好きだったんだろ
宇宙の果ての奇跡
汚い心をレースで縁取って
噛み砕いた純情
向日葵が殺した
あの歌声が私を生かしているの
さいごの殺人者
拝啓、翼が欲しかった少年へ


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