身を捩り抵抗を続ける少年の姿に、強姦者達はそれを嘲笑うように弄り続けた。
男達にとってはターゲットの往生際の悪さもまた一興であり、抵抗を続けるほど男達を余計に煽ってしまっている事にジュードは気付く余裕も無かった。
「ん、っや…」
正面の男のざらついた冷たい指が先程から執拗に胸の飾りを責め立てる。
指の腹で押し潰すような動きをしたと思えば強く芽を摘み、ジュードの反応を楽しんでいる。
「んぅ…!っあ…あぁ」
「やっぱりここが好きなんだ」
「ちが、う…!」
機嫌良く笑みを浮かべる男をジュードは蜂蜜色の瞳できつく睨んだ。
しかしその行為すら嗜虐心を煽り、男達はひとつ下卑た笑い声を漏らすと少年のベルトへと手をかけていた。
カチャカチャと鳴る金属音に、未知の刺激にぼやけかけた意識が一気に覚醒する。
「や…やめて、やめろ―――!」
激しく暴れて抵抗するも虚しく、ベルトはあっさりと抜き取られ、そのまま下着ごと黒いズボンは下ろされてしまった。
自身を外気に晒されひやりとした感覚が駆け巡り、同時に男達の視線がそこへ集中する。
恐怖で萎えきった小ぶりの自身に誰かがくすりと笑うと、他の男達も一斉に笑い出す。
見ず知らずの他人に暴かれ見られている事と、男達の愉快そうな笑い声にジュードの顔は一気に熱くなった。
目頭までもが熱くなり、涙は流れなかったが、いつも自分に兄弟のように接してくれる仲間の姿がふと脳裏に浮かんだ。
――救いを求めて叫んだら、彼は助けに来てくれるだろうか。でも。
思い浮かんだ僅かな希望を瞬時に打ち消してしまった。
こんな酷い姿を見せてしまったら彼だけじゃなく仲間全員に幻滅されてしまう。居場所が、無くなってしまう。
「流石にこの程度じゃ勃たないか」
「もっと善くしてやれば良いんじゃねーの」
「ええ?そんな必要あるのかよ」
涙を堪えたジュードを余所に男達が口々に何か話し始める。
今後の扱いについて相談している様子だったが、どんな結論に至ろうとも最早まともな扱いなど有り得ないと容易に予想出来た。
やや小競り合い気味の仲間を無視し、正面の男は引き続き細い身体への愛撫を続けた。
胸の飾りを指先で一通り弄ることに満足すると今度はそこへと顔を寄せ、すっかり勃ってしまった赤い芽へと舌を伸ばす。
「――ッぁあ、ん…!?」
びくりと震え跳ねると同時に口から漏れてしまった艶を含んだ声に、言い合いをしていた男達の動きがぴたりと止まる。
「や、それ…やだ!あっ、あぁ…!」
生温かく湿った舌先が芽の側面を撫でるような動きや、芽の頭を掠めるような舐りにジュードは必死に首を振って制止を求めた。
当然男は従うはずもなく少年の明確な反応に悦び、もう片方の胸の飾りに再び手を伸ばし先程同様に責め始める。
言い合いをしていた男達はしばらく黙って眺めていたが、漏れ始めた少年の無意識の甘い喘ぎに下腹部が熱くなるのを感じた。
「…こいつ男の癖に可愛いな」
「だろ。久々の上玉だ」
感嘆の息を吐きながらの誰かの呟きに、ジュードをこの場所まで連れ込んだ男が誇らしげに笑う。
「予定変更だ」と肩を竦めるなり口元を歪めた男の一人が喘ぐ少年へと一歩近付く。
手を伸ばし先程よりもほんの僅かに濡れ始めた小ぶりの自身を扱き始めると、ジュードの口からよりいっそう艶めいた声が漏れた。
「やあ…あああぁッ!だめぇ…!」
同時に与えられる慣れない激しい刺激に白い身体は震え、何度も拒絶するようにびくびくと痙攣する。
敏感な箇所を大胆に撫で回す男の舌や指のざらつきや体温は目をきつく瞑っても認識してしまう。逃げられない。
「はぁっあ、んん…!――んく」
まるで自分のものではないような声にジュードは唇を噛み締めた。
嫌悪以外の正体不明の新たな感覚に身体が苛まれている。蝕むように、正常な思考を麻痺させるように――甘く溶かすように。
「特別に先にお前を気持ち良くしてやるよ」
「んう、く…!ん、んぅーッ!」
ジュード自身を太い指で扱いて男は予定変更の内容を明かすが、襲う未知の感覚にジュードはそれを聞く余裕も無かった。
自分でもあまり触ったことのない自身を他人の手によって強く扱かれているという事実を信じたくなかった。
小さな水音をたて先走りの蜜を絡ませながら扱かれる感覚に熱が高まりおかしくなってしまいそうだった。
一体どこまで済めば男達は解放してくれるのか。この路地裏のように先は見えない。
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