■ ■ ■

御幸が高島先生のことを"礼ちゃん"と呼ぶことは知っていた。その場面を何度も見たことがあるし、最初に聞いた時は驚いた。
もしかしてこの二人そういう…なんてことも考えたけど、噂に聞くと中学の頃からの付き合いだからそうなっているだけ、ということらしかった。
それでも、この二人の会話を聞いていると、やっぱりそうなんじゃ…?って思うことは度々ある訳で。そう思っているのはわたしだけでなく、ほかのマネージャーもだった。

「ねぇやっぱり御幸と高島先生ってさあ」
「さっちんわたしもそれ最近気になってさ〜」
『確かに仲よさそうだよねえあの二人』

わたしたちマネ3人の視線の先には、やはり親しげに話す御幸と高島先生の姿。よくよく見れば御幸はいつもよりも楽しそうな顔をしている気がする。

「だいたい先生のこと礼ちゃんって…」
「高島先生もやめろって言わないあたりね」
『仲良いよね〜』
「なまえ気になんないの?」
『え…まあ気にはなるけど』
「御幸くんにちょっと聞いてきてみてよ」
『え、何を?』
「高島先生のこと好きなのって!」
『えーなんでわたし…』
「おもしろいからに決まってんだろ!」

おもしろいからって…幸子ひどい…。思ってても言っちゃだめだよ。でもまあ、気になることは気になるので、探りに行ってこようと思います。行かないと唯はともかく幸子がうるさそうだし。

御幸が高島先生と離れ、1人になった隙を狙って直撃した。

『御幸』
「何?」
『あのさ』
「?なんだよ」

そういえば、御幸とはよく話すけどこういった話題をふるのは初めてだ。なんか変な感じ。

『高島先生と仲良いね?』
「…は?」
『いや、最近…ずっとか、楽しそうに話してるから』
「…何、気になんの?」
『え…まあ』
「それさあ、どういう意味の気になる?」
『どういう意味って…』
「好奇心か、それとも嫉妬?」

『しっと…?』

ニヤリ。御幸はとても楽しそうに笑っている。しっと?嫉妬…。それってわたしが御幸のことを好きで、高島先生と仲良くしてるのが気になるっていう意味になる?

『ち、ちがうよ!』
「えーちがうの?」
『みんなが付き合ってるのかなって気にしてたから聞いただけだよ!』
「だって気になるんだろ?」
『ただの好奇心!』
「そりゃ残念」

自分でも分かるくらいに顔に熱が集中している。これじゃほんとに御幸のことが好きみたいだ。

「はは、なまえ真っ赤」
『…うるさい。てか、どうなの結局』
「礼ちゃんと?まさか。なんもないよ」
『…そ、』



「御幸くん、みょうじさん見なかった?」
「なまえ?さっきそこで見たけど」
「そう…じゃあこれ、渡しておいてくれる?」
「俺?」
「ふふ…頼んだわよ」
「…礼ちゃん分かってやってる?」
「どうかしら」

礼ちゃんと話してたのは、なまえのことだって言ったら、どんな反応するかな。

simple answer to you.




「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -