2019.06.23
▼拍手お礼文
▼ダイヤ原作沿い/倉持視点
『倉持くん』
「あ?…ああ」
最初は、ただのマネージャーだった。
自分の目つきが悪いことは自覚しているから、マネージャーがあまり話しかけてこないことは当然だった。だけど、コイツだけは普通に話しかけてきた。
それから、なんとなくいつも目に入るようになった。
いつもニコニコしてちょこちょこ動いてる姿がちょっとだけかわいいなとは思っていたけど、ただそれだけだった。
はず、なのに。
『なにわたしの顔になんかついてる?』
「…なんでもねェよ」
いつからこの感情を持つようになったのか、自分でも分からない。
「なあ」
『なに御幸』
「古典の予習見して」
『たまには自分でやってきなよ…』
そしてそれは、この男も一緒だった。
「次は必ずやってくるから」
『毎回それじゃん』
直接確認したワケではないが、コイツの態度がソレを物語っている。
でも、
「やべ、俺もやってねェ」
『はー?倉持も?』
「俺今日当たるんだよ、御幸より俺が先だ」
「知るかよ俺が先に言ったんだけど」
『どっちもいい加減自分でやってきて…』
御幸には絶対に譲らない。
「仕方ねェだろ?頼りになるマネージャーが同じクラスにいるんだから」
「ヒャハ、そうそう」
『…モノは言いようだなあ』
もちろん、他のやつにも。