「楽観的だね」 「・・・『そうだったらいいなぁ』って思うことと、『そうであるに違いない』って信じることは同意語じゃないわよね」
確認するように言ったが、それは彼女の中ではほとんど確信に近いものだっただろう。
「それと同じように、『そんなことあるわけない』って信じていなくても、それが願っていないことと同じになるとは限らないのよ?」
くるり、と身体を反転させて、振り返る。
「確かに、真実を知ったときに、信じていたことが現実に否定されたらとても悲しいわ。だけど信じていなくても、否定されてしまったら、それはそれでやっぱり悲しいことだと思うの」
その顔は笑っていた。
「どっちにしても悲しいのかもしれなかったら、自分が願うことを信じ続けるほうが楽しいし、そっちのほうがとても素敵なことだとは思わない?」
願望≒確信 (信じることに意味がないというのならそれこそ疑うことのほうがもっと無意味だ)
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掲載日(09/06/09)
69祭り残骸。 (1/5〜4/5)は別ジャンルなのでここには収納していません。
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