月下誓言


戦の前夜はいつだって静寂に満ちています。
まるであの喧騒の為にわざと準備をしているかのような、そんな気さえするのです。
だから私はこの静寂が憎くて仕方が有りません。
戦もそれをする城も、あの方を連れ去って行ってしまう全てのものが

憎くて憎くて仕方が有りません。



「一人で晩酌か」
静寂を流し込むように宵の盃を傾けていれば、照星様は私の傍らへいらっしゃいました。
戦の前夜に、さぞやはしたない女だとお思いでしょう。酒臭いと嫌悪するでしょう。
しかし私はこの静寂に一人で打ち勝てる程の強靭な心を持ち合わせておりません。
「…お許し下さい」
盃の中の丸い月を眺めながら、全て酔夢なら良いのにと。
「私も、一杯頂こうか」
「…え」
「持っているそれでいい、それをくれ」
「い、いけません。明日はお早いのでしょう。私の酒になど、」
「いい女が手酌しているのを端から眺める方が酷だよ。相手をさせてくれ。それに…」
「はい」
「私もその方が気が紛れる」
私の掌から盃を受け取り、照星様はそれを傾けました。
「綺麗な宵月が浮かんでいるなあ」
夜空を見上げる照星様。月明かりに白い肌が照らされ、なんと美しいことでしょう。

嗚呼
行かないで下さい
そう言えたら、どんなに楽か

けれど貴方の重荷にはなりたく有りません。
だから、私は、

「…どうか、ご無事で」












拍手にしようと思って書き始めたけど投げ出した。

ちゃんと五体満足元気に帰ってくるさーお前を抱ける腕がなきゃ困るからなー
みたいなことをこのあと照星さんに言わせようとしたんだけど、なんかもう違う漫画になってんなコレって途中で気付いて、自重。
重すぎんだろ拍手のくせに。行き場もないからゴミ箱投下。

そうさ〜100%放棄〜


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