ゆかねばなりません


はなをかうけもの
それっぽく息をするとみんな僕に愛を恵んでくれたけど君だけは顧みなかった
本当のことばかりいいやがって
君の心の汚れになりたい
型崩れした愛

一足先にいって待っています。安心してください、あなたが普段心を砕いていたようにわたしの心が離れることは二度とありません。ではお元気で。


まやかしの愛が僕らを殺すとき
逃げてしまいたくなるの
世界の上澄みでしか生きてけない魚よ
まなじりに浮かんだそれは憐れみかい
あなたみたいな人じゃなくてあなたが好き


しぬのがこわい、そう言っていたあのこも笑って逝った。あなたには死ぬまでわからないよと、あの子の声が呪詛のように聞こえている。苦しくて暗くて永遠に一人でいく道も、もう子供の頃のようにこわくはない。


ここにはまだ気配がある
いつかばらばらになる日も、僕らきっと手を繋いでいようね
眼球を覆うてのひらがあれば
くるおしい
燃え尽きた花芯
女子高生コンクリート詰め
沈没船
いつもの愛を求めたときに、二人の間の愛が消えた
他愛のない傷が頬を濡らす
間違いとされていること
嘘でもいいから泣いてほしかった
わたしのサイバー
あたらしい哀しみの端っこで指を切った
貴方の骨をうずめる、やわらかくあたたかい愛をあげる
次 爪を切ったら恋人を殺します
傷ついても傷ついてもその傷口が愛を叫ぶのだ
傷ついて正気に戻るを繰り返し

これはあのこの指かなあ

正しさの証明に何の意味があったのか
二人の恋は無精卵
甘いわざわい
才走る



後にも先にもこんなに瞼のないことを悔やんだことはない。貴なたも、私と同じ色をしていたのね。あかない夜に、私を掬い上げた夏に、そうやって去った貴のひとを、私は忘れない。



あなたがくれなかった、愛とそらごとでわたしはいきてゆかねばなりません




傷ついた自分を諦めながら、見つめながら、殺しながら、嘲りながら、生かしながら、苦しみながら、泣きながら、舐めながら、引きずりながら、庇いながら、隠しながら、謗りながら、悪みながら、笑いながら、捨てながら、愛しながら、我々は歩いていく。それに意味など無くても、そういうふうに言われても、知られなくても、省みられなくても、やっぱり心臓は止まらない。諦め(中略)すること自体は生きることに作用しない。心臓は動きつづけ、心は揺れる。だけれでも、だからこそ、生きる。私は、私の人間は生きているぞ。人間は、諦(中略)することで動物と区別される。我々は人間らしく生きるために、踏みにじられる。例え傷ついて治りその場所が治らなくなるまでの無駄に見えてもそれが人生だ。そういうふうに生きることが人間らしいということなのだ。理性とか役割とか条件とか要らないのだ。



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