喪黒む


まじり気のない恋人
白骨に赤い糸
哭かないでお呉れよ
心室ではすなおになって
きみは心室でも恋人に愛を囁かないのかい?
この世界を犠牲にしてもいい
あなただけを待っていたかった、
死はせぬ
左半身はきみにあげる
夏と冬のすき間風にさよならをのせて
あなたを孤独でだきすくむ
最後にとばりを降ろすとき
あなたがいなければわたしは振り返らず生きることができたけれどそうでなければわたしは生きてはいられなかったでしょう
もうすぐ嘘になる物語
眩しすぎる夜にも告げていたい
自分を殺して、そこでなら私は幸せになれるの
不死であることの単純性
いつか君のことをはなすよ
ワールドエンドワード
悲しいくらいあなたはいない
これを永遠というならば些か遠い
あなたは写真の目をして
赤い糸屑取ったげる
泣きそうな君を泣かすことが私の死にがいだと知りました
溢れ出す愛しさで身も凍る
恋をこの手で終わらせる
君の手が見せる白昼夢に期待なんかしてないけれど







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