utilizzando la formula.
ドカッドゴ・・・
鈍い音が正十字学園の1年の教室に響く。
一人の者を囲んで大勢がリンチをしていた。
『ゲホッ、』
「あらぁ?どうしましたの〜?結空ちゃん。」
「どうもあらへんよ。まだ、お仕置きが足らへんとちゃうの。」
「そうだな。もう、一発殴って終わりにするか。」
制服で隠れて見えない、腹を蹴り上げ男子女子は帰っていった。
『ガァッ・・・・見えないところやりやがって・・・・っ』
正十字学園1年遠都結空。
同じく一年九条えいりを中心とした
クラスほぼ全員に入学1週間目からリンチ・・・いじめをうけている。
一応の幼馴染である勝呂竜士、志摩廉造、三輪子猫丸からもいじめをうけている。
そして、藤本先生の息子である奥村燐からもだ。
なぜこのようなことを私が受けなければならないのか、
わからなかった。
―――−-‐
入学式から1週間
「遠都結空。久しぶりねぇ。」
『・・・・九条』
「やだぁ、そんな怖い顔して。」
放課後の教室。
ただ無駄に広いだけの教室には私と九条ねいりの2人しかいない。
できればえいりとは2人きりにはいたくなかった。
だって、こいつは、
私の大事なものを奪っていった奴なのだから。
忘れはしないあの日のこと。
昔がよみがえり眉間にしわを寄せる。
「そう。その顔よぉっ!憎しみ、嫉妬、嫌悪。いろんな感情にまみれてて・・・・」
『それが?どうしたっていうのよ。』
たぶんこいつは悪魔だ。
昔から。
あの時、会ったときからおもっていた。
悪魔のような何かを隠しているような笑み。
振る舞い。
そのせいで私は、すべてを失った。
でも、今は気にしてない。
・・・・と思う。
過去はもう捨てる。
過去にとらわれたままだと自分が悪魔堕ちしそうだから。
悪魔落ちだけは避けなければ。
『緑蛇、治して。』
[また、派手にやられましたなぁ]
『容赦ないし。あいつら。』
式を呼び出す。
緑蛇は私の持ち式の中では昔からの付き合いで、
祖母から受け継いだものだった。
主に治癒能力が得意でいつも傷の手当をしてくれる。
姿は狐みたいな感じで少し小柄。
といっても普通の狐より1回りはでかい。
体は真っ白で眼は深い緑。
尻尾は狐のおが3つ、蛇の尾が2つついている。
体が光、擦り傷などが治っていく。
『いつもありがとう。げほっ。』
[怪我、どんどんひどくなってはるで。肋骨ひびが入ってる。]
『そ・・・・ありがとう緑蛇。さ、片付けて家に帰ろう。』
utilizzando la formula.
式使い。
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