リリィの白昼夢
希望者は入寮する制度を設けている雷門女学園の寮で修香は寝起きをしている。
今日は初めて恋人である有奈を自らの部屋に招いたのだ。
女どうしという気楽さもあり部屋着で出迎えたら、有奈は眉をキッとつり上げ頬を染めていた。
「なっ、なんだ、その格好は!足をそんなに出して!」
「誰も見てないからいいだろう」
「そういうことを言ってるんじゃない!」
「それなら有奈は部屋でどんな物を着ているんだ」
キャミソールにホットパンツというラフな修香に対し、有奈がバッグから取り出したのは淡いピンクのシルク地のパジャマだった。
有奈が身につけていた物だというだけで修香は不必要に有奈を触る手を止めることができない。
「そんなにこのパジャマが気になるなら着てみるか?」
「いいのか」
「私も修香が着ていたの…着てみたい」
背中合わせになって無言で着替える間はなんとも胸が騒つく。
しばらくして先ほどまで修香が身につけていたキャミソールにホットパンツを着た有奈と、有奈の持参したパジャマ姿になった修香が対面した。
「胸が余る…」
「ウェストがきつい…」
すかすかのキャミソールの胸元を掴む有奈とパジャマのウェスト部分をずらす修香は顔を見合せ、笑いあった。
互いの頬は誤魔化しようがないくらい赤く染まる。
「今日はこのまま寝るか」
「すかすかしているから途中でめくれそうだがな」
「そうなったときは私が直すから心配するな」
白昼のパジャマパーティーは少女達の笑い声で溶けていった。
七井さん(家畜)からお誕生日お祝いで頂きました!
ありがとうございますっ…!!(感涙)