13.
昨日の今日だぞ?
いつもと変わらない態度で俺と接する。
助かるっちゃぁ助かるけど、俺の事本当に男として見てないんだな…。
今日とか髪型も違うし、眼鏡無いし。
あいつ何考えてるかさっぱり解んねぇ
「神楽…さん?」
「へ!?」
「総悟君のクラスの留学の神楽さん」
びっくりした…。口に出してたかと思った。
昼休みになり、屋上で彼女手作りのお弁当を食べていた。可愛らしく色とりどりのおにぎりや、バランスの良いおかずが弁当箱に並んでいる。
昨日の神楽との一件があり、彼女は何も知らないが後ろめたい気持ちに襲われ、いつもより会話が少ない昼休みになっていた。
「……留学生がどうかしたんでィ?」
「うん。神楽さん、今日いつもの眼鏡もお団子頭もしてなかったでしょ?私のクラスの男子が騒いでたから」
「あ〜…、そう言えば今日は変な格好だったからなァ」
「ううん、みんな可愛いって言ってたよ」
「……へぇ」
なるべく今は神楽の話題は避けたかった。自分達の話題に今まで"神楽"なんか1回も出てきたこと無かったのに…。
今日に限ってどうしたんだ…?
「私、総悟君って神楽さんの事好きなんだと思ってた」
「…な んで」
「いつも一緒に居たし、何より総悟君がすごく楽しそうだったもの」
お弁当の蓋におにぎりと数種類のおかずをよそいながら、俯きしゃべる。
はい、と沖田に差し出し、それを沖田が受け取ると続きを話し出した。
「正直私が告白した時OK貰えると思わなかった。駄目もとだったし。なんでOKしたの?」
「………」
なんで?って学校1可愛いって言われてる子に告白されて舞い上がってたと言うのが正直な気持ち…
告白された時は好きだとか言う気持ちはまったく無かった。
「……ごめんなさい、困らせて。少し不安になってたの…。神楽さんが可愛いくなって総悟君が神楽さんの事を…」
自分は本当に愛されてるなぁと思った。チャイナにヤキモチ妬いてたって事か。
…妬く相手を間違ってると思うけど
俺とチャイナは天敵で、
―――友達だし…
それ以上でも以下でもない、
「―…あいつとはただの友達で、俺達の間には何にも――」
俺の頭の中でフラッシュバックされたのは昨日の放課後の教室でのでき事
「――何にも…」
無いとは言えない。
チャイナは無かった事にするって言っていた事が俺はどうしても忘れられない。
「…総悟君…私の事、好き?」
チャイナなんかうるせぇし、色気ねぇし、がさつだし、ガキだし、阿呆だし、銀八にばっか懐くし、強いかと思えばすぐ泣くし、隙が多いから知らねぇ奴にキスされてるし、
あんな奴、
「ん……好き…」
嫌いだ
好きとか嫌いとか口に出して俺は正当化させようとしてた。
この彼女にも"好き"、とさえ言っていれば好きになると思っていた。
チャイナの事も"嫌い"と言っていればその通りになると思ってた。
心の底にあるチャイナへの変な気持ちも抑えられると
14.へ