01.
なんでこんな関係になってしまったんだろう。
私がなりたいのはただの女友達とかそんなんじゃなくて
私がなってほしいのはただの男友達とかでもないんだよ。
―バサバサッ
私が朝登校して靴箱を開けると数枚の手紙。もちろんラブレター等の物ではない。またか、なんで私の靴箱に入れるのだろうか。
"沖田君と話すな"とか、"一緒にいるな ウザイ"とか、そんな内容の手紙が毎日のように私に送りつけられる。
「…なんでそんな事を彼女さんじゃなくて私に言うアル?」
「それは、その彼女さんよりお前と一緒に居ることが多いからでさァ。」
はぁ、と溜息をつき、その中の1枚を読んでいると後ろから問題の元凶がやってきて、手紙を覗きながら言った。
そう、こいつには違うクラスに彼女がいる。それもすごい可愛い子。本当は私なんかまったく関係ないのだ。
「なんんで関係ない私がこんな手紙貰わなきゃいけないネ?理不尽にもほどがあるヨ。お前からこいつらに言うネ。こういう事は彼女に言うものアルって…。」
「俺が言ってもどうせ無駄だろィ。それにあいつには誰も文句言わねぇよ。てか言えねぇんじゃね?」
「…学校1可愛いかからアルか?」
「……」
私の言葉に沖田は何も答えなかったが多分当たってるのだろう。
だって彼女は本当に可愛くて学校でも噂の美男美女カップルだった。
それに対して私は分厚いレンズのメガネをかけてるし、変な髪の色だし、性格だって可愛らしさの欠片もない。
(かなうわけ無いアル…)
「お前がいるからあいつに被害少なくて助かるぜィ。お前なら強いから大丈夫だろィ?」
私はオマエの彼女を守るためにいるアルか?
「……そうアルね!!こんなイヤがらせ彼女さんがうけたら可哀想アル!!全部私が引き受けてやるヨ!!」
―私は強くなんかない
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