夕間暮れが煩わしい
黒い斑点、目を焦がす
ただ、分からなくなる
理由は忘却の地へ
行ってしまうのだろうか
明日も昨日も
おんなじくらいの価値?

指先を切り落とされた手
掴みたかった未来は
夢ばかりではないけれど
きっと、

皮膚が声を上げる
深爪の指先で引っ掻いた傷は
ぼくに囁いた
「過去に生きるお前は無価値だ」

【午後五時の空が落つる】




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