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モプ子と私
「……ナマエ、何してんだよい」

「あ、マ、マルコ隊長……」

「…………バツが悪そうな顔するくらいなら、掃除してねェで休んでろい」

「俺、ここの汚れが一昨日から気になってたんです……」

「休んでろい」

「いやでも、熱はもう下がってますし」

「一昨日ぶっ倒れた奴がよく言うよい」

「一昨日はアレ、熱があるのに水被ったり駆け回ったりした所為だと思うんですよ」

「馬鹿は風邪引かねェってのは、馬鹿は風邪を自覚できないからだって話、聞いた事がねェかい?」

「つまり俺は馬鹿だとそういいたいわけですかマルコ隊長、ひどいです」

「お前は掃除馬鹿だろい」

「心外です」

「そう思うんならさっさとその手のモップを寄越せ」

「俺からモプ子を奪うなんて……っ ひどいです、マルコ隊長!」

「………………名前つけてんじゃねェよい」

「げんなりしないでくださいよ」

「いいからさっさと寄越せ」

「あああああモプ子おおお!」

「そしてお前はさっさと部屋へ戻って寝ろい」

「いた! 痛いです隊長! 引きずるならせめて襟首を! 襟首を掴んでください! はげる! あとモプ子返してください!」

「うるせェ奴だねい。お前のモプ子は全快するまでおれが預かっとくよい」









「マルコ、ナマエいじめただろ」

「エース? 急に何の話だよい」

「ナマエ泣いてた。可哀想だろ、人の女に手ェ出すのは最低なんじゃねェのかよ」

「……何の話だよい」

「モプ子ってやつ、返してやれよ」

「…………………………定着してんのかい」


end

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