※おまけ
「あらら、サカズキ、今日はセンゴクさんと一緒にお偉方と昼食会っつってなかった? 何でこんな遅い時間にそんなとこで昼飯食ってんの、しかもボルサリーノに見守られて」
「オォ〜、クザン、きいてやんなよォ〜……愛妻弁当だってさァ〜」
「え! マジで? どれどれ……」
「じゃかしい。寄るな」
「いいじゃない、その卵焼きひとくちくれても」
「誰がおどれにくれてやるか!」
「それじゃァわっしにひとくち〜」
「やらんと言ったらやらん!」
「さっきからこの調子なんだよォ〜……二回目なんだからそんなに腹減ってるわけでも無いだろうにィ、酷いよねェ〜……」
「あー……昼飯二回も食べるのは大変だろうから、手伝ってやろうってのにねェ」
「おどれら……楽しんどるだけじゃろうが」
「あらら、バレた」
「バレたねェ〜」
「おどれら……」
笑うな、と唸られても無理な話だと、青雉と黄猿はお互いに軽く目を合わせる。
何せ、向かいに座る男が、あてられそうなくらい幸せそうな雰囲気を醸し出しているのだ。
ニヤニヤ笑う青雉と黄猿の向かいで、いらだたしげな顔をした赤犬は、けれども箸と弁当は手放さずに小さく舌打ちを零した。
end
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