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マルコ夢/遺書?ネタ
マルコに遺書的なものを見つかる話※逆トリネタとはまた別で





マルコに遺書的なものを見つかる話っていうのを妄想したのが逆トリップな二人ですが、あんな感じで一つ。
主人公は何気に異世界トリップしていて、有知識。
英語筆記得意なほう。
身よりもなく何だこの異世界……と思っていたら白ひげに拾われて、何やかんやで白ひげ海賊団へ。
多分そこそこ戦える主人公。空手ができるとかそういう系かもしれない。
白ひげに拾われてから白ひげ海賊団のみんなと仲良くなって、第二の家族、という風に感じるようになって、そして突然この世界にやってきた自分が残してきた家族や友達のことを思い出すようになる。
泣いたかもしれないし探しているかもしれない。
数年たってしまって、もう失踪届も出されてるんだろうなとか、そのまま死亡扱いになったらどうしようとか、帰る方法も分からないのに考えたりしてる。
自分が異世界から来たとかそういうのを言って頭がおかしいと思われるのがいやだから、ニューゲートさん以外には誰にも言わない主人公。
マルコや他の隊長格の一部は主人公が何かを隠してるのにも気付いているけど、オヤジがスルーしてるから何も言わないし聞かない。
そんなこんなで白ひげ生活。
そのうち、何だかんだあって主人公はマルコを好きになる。じわっと。
実はマルコも自分が好きらしいと気付く。
気付かれたと気付いたマルコのアピールが積極性をおびてくるけど、主人公は知らないフリをすることにした。
だって主人公は自分が何をしたわけでもないのにワンピースの世界に来たのである。
ということは、ある日突然ぱっと戻ってしまう可能性がある。
なのにここで恋人なんて作ったら、自分もつらいし相手もつらいだろうとかそんなことを考えていた。マルコの可哀想さに内情を確認しにいったイゾウかサッチあたりが(異世界云々は伏せて)そう言った主人公に面倒くさい奴だと呆れたかもしれない。
仲良くなってくれた白ひげのみんなが驚いたり戸惑ったり悲しんだり探したりするかもしれないと思うと申し訳ないから、主人公は一ヶ月くらいに一回遺書というかお別れ手紙を書くようになった。
新しい手紙を書いたら前の手紙は破いたり燃やしたりして捨てる。
ぱっと見、遺書である。
けど、そこには異世界云々も書いてあるから、きっと伝わるだろう、と主人公は思っている。白ひげにだけは話してあるから、ニューゲートが説明してくれるかもしれないしね!
どちらかと言えばオカンだかオトンだかな気質の主人公は白ひげ海賊団の健康面やらの心配もしたりして、そのことも手紙に書いたりしている。手紙の後半はマルコへのラブレターじみていることにきっと本人だけが気付かない。
で、ある日、本日のアピールタイムを持つべくマルコが部屋にいくと主人公が大事そうに手紙を片付けるところだった。
「……? 何してんだよい?」
「オッフ!」
「変な声出すなよい。……手紙?」
後ろから覗き込まれて主人公超焦った。ていうか手紙隠した。
そんな風にされると気になるのが性分なマルコ氏は、けれどもここで無理やり奪い取って心象悪くするのは本日の目的ではないので紳士ぶって興味の無いフリをした。
でも内心気が気じゃない。
宛名も何も見えなかった手紙は、もしや主人公が誰かから貰ったものでは?
もしやもしやラブレターとか?
そういえば故郷の話とかもしないし、故郷に残してきた好きな相手とかからだったりなんかして?
恋するマルコの思考は止まらなかったので、一番隊長は主人公が部屋にいない間に手紙を盗み出しました。
そして最初の辺りを読んで硬直し、それ以上読むことが出来ずに封筒に戻しました。
だって最初の辺りはどう考えても遺書だった。
「……『俺がいなくなっても』って……どういう、ことだよい……ッ」
自分でもどうしようもない、とも書かれていたので、不治の病的なものかとマルコは誤解した。
そして主人公の体調に気を配ったりするようになった。
「何してんだよい、雨になんか濡れて風邪でも引いたらどうする!」
「大丈夫だよこれくらい! 俺はお姫様か!」
「うるせェ! いいからとっとと着替えろい!」
「サッチ! サーッチ! マルコが横暴だ助けてくれ!」
「いいじゃんそのまま着替えさせてもらえよ」
「見捨てるのか俺を!」
主人公大困惑。
サッチはマルコの積極的なアピールの一つかと思いつつ、心配ばっかりするマルコに少し首も傾げている。何でって聞いてもマルコは答えない。だって遺書があったんだなんていえないよね!
そして主人公は自分が書いた手紙がなくなっていると気付いてちょっと焦った。
けれども、その少し前に部屋の掃除をしたので、間違えて捨てたのかもしれないとも思った。
新しく手紙を書いて、それはちゃんとしまっておいた。
そうして構ってくるマルコ(心配性気味)と仲良くなり、これはちょっと不味いんじゃないかと思いながらも突き放せない主人公はマルコとセット扱いをよく受けるようになる。
手紙に書くマルコ宛部分も随分増えた。無駄に熱烈だとは主人公は気付いていない。
最近マルコが告白しようとしてくるのでタイミングをずらすべく頑張っている。
マルコは毎回毎回タイミングが悪いよい……!くらいにしか思っていない。不死鳥へこたれない。サッチやイゾウ辺りからみると「……いい加減諦めろよ」という感じかもしれない。
で、マルコの告白イベント。
主人公、返事保留。
顔赤くして好きだって言ってきたマルコの気持ちはものすごく嬉しいし自分だって応えたいけど、異世界から来た人間としては以下略。
あと何故か「おれじゃ、お前の不安をぬぐってやることはできねェだろうけどよい……」とか「え、マルコもしかしてお前白ひげから何か聞いた?」的発言もされた。しかしニューゲートは誰にも言わないといっていたから大丈夫、な筈だ。
悶々とする主人公を白ひげがグラララ笑ったかもしれない。
マルコ告白主人公保留のまま時間が経って、なかなか返事をくれない主人公にマルコが少ししょんぼり。
しかし、マルコは主人公が不治の病的なものだと考えているので、煮え切らない主人公にサッチが少し怒っても「まァ、事情が事情だからよい。そう言うない」とか言ってしまう始末。むしろ余計サッチが怒っちゃうよ!
そして主人公はサッチに体育館裏的呼び出し的な感じで呼び出されてしまった。リーゼントの四番隊長案外そういうの似合いそうでこまる。
アレコレと言われて、怒られて、励まされ?て、結局今言わないと会えなくなってから後悔するんだぞと唸られた主人公は、けれどもうんと言わなかった。
怒ったサッチがそのままぷいっといっちゃった後、それを見送ってから部屋に帰って、そろそろ一ヶ月経つから新しい手紙を書くことにして。
あれこれ書いていたのに、マルコのことを書こうとしたところで手が止まってしまった。
会えなくなってからこの手紙を読んだマルコはどう思うだろうとか、そんなことを考えてしまった主人公。今更である。
元々この手紙は自分が急にいなくなったときのために書いているもので、少しでも白ひげ海賊団のみんなを悲しませたり心配させたりしないように書いているもので。
結局返事がもらえないまま主人公が姿を消したら、マルコはずっともやもやを抱えているんじゃないだろうかとか、そんなことまで考えたらそこでようやく止まっていたペンが動いた。
主人公が手紙後半に書いたのはやっぱりマルコへのラブレターじみた手紙だった。
好きだとたくさん書いたから、今回は自覚がある。でも何となく書いた覚えもあることがたくさんあって、そうか俺はずっとラブレター書いてたのか、とそこでようやく主人公も気が付いた。遅い!
そして最後まで書いて、手紙を片付けて、でもちゃんと自分の口からも言ったほうがいいんだろうか、と考えていたら部屋にマルコが来た。
どうやらサッチが主人公を呼び出していたというのを聞いて慌ててきたらしいよ。
殴られたり怪我したりしてないか心配するマルコに、主人公が返事をしようとしたら、何か声が出なくなっていた。
驚く主人公の前でマルコも驚き。
だって主人公の体が透けていた。
幽霊が成仏するようなあの感じ。
驚いて自分の体を見下ろして、なるほど俺は帰るのか、と主人公は判断した。長いようで短かった数年だった。
世話になったな、ありがとう。伝えたいけど口から声は出ないから、主人公はマルコに向かって笑ってみた。
「な、何笑ってんだよい! これはどういう……ッ」
焦った顔のマルコが近寄ってきて、その手が主人公を掴もうとしたけど主人公にはもう触れない。
怯えたような焦ったようなその顔に申し訳なくなって、でも声が出ない主人公は、自分が手紙を隠した場所を指差して、それからもう一度マルコの顔をまっすぐに見つめた。
マルコが読唇術を嗜んでいるかはわからないけど、きちんと口をあけて、ゆっくり、愛の告白をしたかもしれない。
見て何ていっているのか分かったけど、「……きこえねェよい!」と声を上げてマルコは主人公を引きとめようとした、けれどもやっぱり触ることも出来ない主人公はそのまま部屋の中から消えた。
驚きと衝撃で立ち尽くして、しばらくして主人公が指差していたところを思い出したマルコが、呆然とした顔のままでいつだったかマルコが手紙を盗んだ場所から封筒を取り出した。
マルコが隠し持っている遺書より随分分厚い便箋を取り出して、中身を読む。
そこでマルコはようやく、自分の勘違いと主人公の境遇を知った。
後半は自分宛のもので、そこにたくさん書かれた『好き』だの『大好きだ』だの『愛してる』だのを読んで、少し泣きそうな顔をしたけど泣かずに、その代わりに手紙をぐしゃぐしゃに握り締めた。
「…………手紙なんかじゃ、伝わらねェよい……ッ」
だから今すぐ戻ってきて自分の口でちゃんと言いやがれ、とマルコは唸ったけれども、やっぱりマルコはその部屋に一人きりだった。



というところまで妄想しました。
この後主人公が帰ってくるかどうかが問題だ。
私としては帰ってきてマルコにラリアットされたらいいと思います。
ついでにサッチにハグ(という名の締め技)されてイゾウにハグ(という名のクラッチ)されて他のクルーや隊長格にも愛ある攻撃を受けたらいい。
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