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次男と婚約者♂/カタクリ夢ネタ
異世界転生トリップ系特殊設定主人公とシャーロット・カタクリの政略結婚ネタ
雌雄とか♂とか出産とか微妙な話が混ざってるけどまるでエロスはないです
注意:女装主





政略結婚系も好きなせいか色々妄想しているシャーロット家は罪な家系。
ということで政略結婚ネタ。
女主人公でもすでに考えててそっちは盲目主とか顔や体に怪我をしてるとかちょいちょいムーンライト感ある感じになってるけど今回は男主人公。
カタクリが30代くらいの時の嫁で20代くらい、常に女装。そう女装主。
私の女装主好き具合が出てる。今回のは「自分が女装するのが好き」「これがむしろ正装」くらいのガチ女装好きということにしたい。
しかしシャーロット家との婚姻となれば普通の男だとバレたとたんにリンリンにより家系どころか国が滅ぼされる未来&主人公死亡。
ということで主人公は男だけど子供が産める、または同性だろうと孕ませられるというとんでも人種設定。主人公の祖先カタツムリ的な何かかもしれない。
攻めか受けかでずっと悩んでいる。行為を描写する気は全くないし2コマ堕ちとかにもならない普通な感じで行きたいけどこの設定で普通とは……?
実は無知識転生トリップ主で、生まれた自分と周りがめっちゃ美形美人美少女(♂)だったから、男の娘系に目覚めてしまったタイプ。体の手入れに余念がない。
主人公の境遇として、男所帯。むしろ家族には母以外は男しかいない。
女性もいるけどそれはすべて使用人やよそからの嫁などであり、王家の正当な血統はみんな男性。さすがに五回くらい毎回女性を母親として経由すると血が薄まり女性が生まれることもある。
つまるところそう言う『種族』な王家。しかし周辺諸国には気付かれたくない王家の秘密。国民とも違うし。
主人公は四番目くらいの王子(王女)で、母親は女性。祖母と曾祖母がいるので外に出されることが決まってた。一夫多妻系のよくある王国です。多妻の中には妻♂も数人いる。
実在しない『婚姻』を理由に外へ出すことになってたから、国民から見て主人公は王女というか女性だった。ばっちり女装キメてたし外交でもその姿を使ってた。私服も女子力高いし声はなんか見た目に引きずられるようにあまり変わらなかった仕様。
そしてそのせいでビッグマム海賊団からのご指名が来た。どこかで見染められた疑惑。なんでや。
「あちらはご次男の『妻』にお前を希望している……そうだ」
「いや、まって父上、俺は女性じゃないんだよ? どうするって?」
「頑張れ」
「えええ」
「頑張ってくれないと我が国亡ぶし……頑張れ」
「ええええええ」
そんな会話があったとか無かったとかで主人公輿入れ。
バレたらどっちにしたって死ぬんじゃねえのかとがくがくぷるぷる。
顔合わせでガクガクプルプルする主人公に、「(……小さい)」ってなってるカタクリさんとかいたら可愛いと思います。妙に震えるウサギとか、そういう小動物を愛でる心境。
主人公は完璧に女装するので、お人形さんのように可愛い。
ところで自己設定として、シャーロット家の子供たちはみんな自分を一番にしてくれる人を無意識に求めていると思っているので、カタクリさんはちゃんと主人公を口説くと思われる。数人の姫君の写真の中からカタクリが選んだ疑惑もある。逃げたら国が焼かれる話も普通にして逃げ場も消すと思う。主人公の退路が塞がれていく。
海賊団でもかなりの賞金首でありママの期待高まるカタクリの結婚式ということで、準備期間がしばらくある。それはそのまま交流期間。
「あ、あの、カタクリ様、」
「構わない」
「…………まだ何も申し上げておりませんのに」
「ハクリキタウンを歩きたいと言うつもりだっただろう。構わない、おれと共にならば」
基本的に先読みするカタクリに『超能力とかってこういうのに言うんだろうなー』って思いながらついていく主人公とか。
ちょいちょいそれ以外でもデートに連れていかれたり。一緒に食事をとったりする。ところでカタクリの皿からはいつも気付いたら食べ物が消えている。時間を止めて食べてるんじゃないだろうかという疑いすらある。だってほら『超能力者』だし。
姉上予定に会いに来た弟妹の過剰なストイック・カタクリ像を聞いて「(いやいやそれは無いだろいくらこの異世界でも。……無いよな?)」ってなったりする主人公とか。
否定してほしくて真偽を問うた主人公に頷くカタクリとそれをたまたま同席してたオーブンやダイフクが微妙な目で見ていることに気付いた主人公とか。
色んな話をして、ただの武骨な海賊でないことも知った。カタクリや他の兄弟達には確かにお互いを思いあう心があるし、母親を慕い、その縄張りを維持することに心を傾けている。残酷な一面は『外』へ向けられることはあっても、味方へはほとんど向かない。
盛大な結婚式を執り行う準備を進められていて、国民たちの様子からしても間違いなくカタクリが慕われていることもわかる。
交流を兼ねての二週間未満過ぎた頃、ドレスの採寸をどうにかやり過ごして(ちっぱいだから胸に詰め物をしていると思われ針子のお姉さん方には優しくされた)(骨格でさすがに気付くだろ!と思ったけどシャーロット家男女がちょいちょい規格外だからスルーされた模様)(胸元には詰め物できるドレスにしてくれるって!ヤッタネ!)、物憂げにため息ついてたらカタクリ様が登場。
ソファに並んで座ってから見るとカタクリさんたら背もたれから背中が浮いている。
姿勢が良いのはいいことだけど、なんかこうムムッとなって、立ち上がった主人公は部屋の鍵をかけた。
「……どうした」
『超能力』で分かってただろうに止めなかったカタクリに近寄って、自分側に押しやられたクッションを手に取る。
じっとカタクリを見上げてからその背中側にクッションを押し込んでも、カタクリは拒絶しなかった。
代わりに髪飾りの位置がおかしかったのか、伸びてきた大きな手がそっと主人公の頭に触れる。
すぐに崩れる飴細工をつつくような手つきでおっかなびっくり触られて、それはまるで主人公のことを『大切なもの』だとでも思っているかのようだった。
けれどもそれは今更だ。間違いなく、カタクリは主人公を大事にしてくれている。
外を歩くときは同伴を申し出られているが、それは『カタクリの妻』となる主人公が何某かの悪意を向けられないよう気を配るためで、実際、カタクリが傍にいる限り主人公を睨んだりする誰かはいても、悪意を言葉や仕草で向けられることは無かった。
兄や姉、弟妹達へ紹介するときも同伴であったし、かの強大な女海賊、このままでは主人公の義母となるシャーロット・リンリンとの顔合わせの時も、部屋の前まで送り届け、ずっと様子をうかがってくれていたと知っている。
母親を『ママ』と呼ぶ見た目に不似合いな可愛らしさも分かっているし、一人で食べているという三時のおやつの内容からするに、きっと甘党なんだろう。いくら精神統一の時間だとしたって、嫌いなものを食べたりはしないはずだ。
母親や弟妹、国民からの期待に応えようとして、理想の『シャーロット・カタクリ』を演じていることも知っている。それは可愛らしく、危うく、時々はらはらと落ち着かない気持ちになる。
そして、主人公はカタクリが賞金額にふさわしい強さを持つ男だということも分かっている。
カタクリの弟妹が義理の『姉』となるはずの主人公へ語って聞かせたシャーロット・カタクリの武勇は、それはもう恐ろしいものだった。
目の前の彼を怒らせれば、どんな目に遭うかも分からない。
しかし、それでも、もしもこのまま結婚式まで進めば、絶対に知られてしまうことだ。
隠して隠し通せずバレてしまうよりは、自ら告白した方が誠実だろう。
そう考え、主人公はそっとソファに座るカタクリの前へと屈みこんだ。
佇んでようやく同じ高さにあったその顔を見上げて、両手と膝を床へとつける。
主人公の動きを『超能力』で見ていなかったのか、わずかにカタクリが眉を動かした。
「……カタクリ様、お願いがございます」
「ああ、請け負った」
「私が……何を言っても、どうか私の国ではなく、私を罰してください。父は、求められて私を差し出しましたが」
『超能力』で先読みされてしまったけど、主人公は自分で最後まで口にした。
「決して貴方や『ママ』達をだます意図などなかったのです。私に花嫁の資格が無くても」
そこまで言ったら急にカタクリの雰囲気が変わった。
ぐんと気圧されるような、肌がびりびりするような気配がする。血の気が引いて、ふらりと揺らいだ体がその場にしりもちをついた。
ぺたりと床へ座り込んだままの主人公へ伸びた手が、主人公の顎を救い上げるように掴まえる。
「『花嫁の資格が無い』と言ったな」
唸りながら主人公を見下ろして、カタクリの眉間にしわが寄る。
威圧感がものすごく、口も開けぬ主人公をよそに、どういう意味だとカタクリが言った。
がくがくと震える主人公は、相変わらず小動物のよう。なんか分からないけどカタクリが怖い。怒ってる? とても怖い。
もはや涙目の主人公を掴まえたまま、どういう意味だ、ともう一度カタクリが口にした。
「すでに生娘ではないという意味か」
「……」
「それとも、国で心を預けた相手がいるか」
答えろと口にするならこの威圧感をどうにかしてほしい。主人公は思った。
ところで、顔を上に向けているから分からないんだけど、何か柔らかくて重たくて温かいものが床へ置いた両手を抑え込んでいる気がする。もっちもちしてる。腕が持ち上がらない。
「お前にどのような事情があろうと、お前はおれの妻となる。ママが決めたことだ、変更は許されない」
そんな風に言い放ち、カタクリの手が主人公を解放した。
そのことにほっとしつつ自分の手元を見下ろした主人公、絶句。両手がモチで床に縫い付けられている。おもち。そういえばカタクリはモチモチの実とかいうよく分からない超能力者だと聞いた覚えがある。
モチと言えば食べ物だが、これは果たして最終的にスタッフが美味しく片付けるんだろうか。そんなどうでもいいことを考えていたら、主人公の体が掴まれた。
そのままぐいと持ち上げられて、床から両手がはがれる。けれどもおもちはしっかりと主人公の両手を拘束したまま、それどころか手のひら側にも滑り込み、くるりと手首の先をすべて覆ってしまった。パンチグローブみたいだ。なんかこう言う拘束具あった気がする。
「それでも忘れられない誰かがいるというのなら、おれが上書きしてやるとしよう」
なんだか暴君みたいなことを言いながら、主人公を持ち上げたカタクリは主人公を抱いたまま立ち上がった。
連れていかれたのは主人公が私室として提供されている一室。どでかいベッドがあるよ。
流石に身の危険を感じる主人公。慌てて身をよじるけど当然カタクリには通じない。
ベッドに放られて、のしかかられて、わあ大きいベッドこの人にはぴったりのサイズだァ、となったところで服に手を掛けられて、主人公は慌てて叫んだ。
「俺、男なんです!!」
「…………なんだと?」
呆気にとられるカタクリと言うのを、主人公は初めて見た。
『超能力』って万能じゃないんだなと感じつつ、もぞもぞと身じろぐ。
両手の拘束がどうあっても外れないので、仕方なく両手を上にあげて無抵抗を示して、嘘だと思うなら確認してください、と頼んだ。
カタクリの手が恐る恐ると言いたげに主人公の胸に触れて、詰め物に気付く。びりりとドレスを破かれて、さすがに悲鳴が漏れた。あらわになったのはまっ平らな胸板である。
しかしながら流石に胸だけでは分からないと下にまで手を伸ばされて、ぐっとドレスの裾を掴まれ、少し引っ張られた。また破かれる……と予想して覚悟した主人公をよそに、その手が離された。
今度は『超能力』を使ったらしい。条件のよく分からない能力だ。
カタクリが自分の上から退いたので、主人公も起き上がる。両手はやっぱりモチで拘束されたままだが、あらわになった胸は隠せた。
「…………何故、男がそんな恰好をしている」
苛立ちとか、そういったものが滲んだ声音を出される。当然だ。
「私は国を出ることが決まっていて、『王女』として扱われましたので」
それに似合うでしょうとほほ笑んだ主人公を睨みつけたカタクリが説明を促したので、主人公はとりあえず自分の血筋の話をした。きっとカタクリなら誰かに言いふらしたりはしないだろう、と考えたあたり主人公も交流二週間足らずで随分とカタクリのことを信頼している。
話を聞くうちにカタクリの雰囲気が少しだけ和らいで、それと共に緩んだモチが主人公の両手を解放した。
ぼとりと自分の胸やドレスの上へ落ちたそれがベッドへこぼれないよう気を付けながら、裾で手も拭く。あちこちモチでべたべただ。話が終わったところで指を一つ舐めてみたが、間違いなく普通のモチだった。なんとなく懐かしい味である。あんこが欲しい。片手で裂けたドレスの端を掴んで、とりあえずみっともない胸元は引き続き隠した。
「……話を纏めると、お前は子が産める、ということか」
「え? ええと、はい、まァ」
「ならば問題ない」
「えっ」
まさかその結論とは思わなかった。
困惑する主人公をよそに、少し考えるそぶりをしてから、おれが産んでもいい、とまでカタクリが言う。
「話を聞くに、生まれてくる子供には『母体』の影響の方が強いだろう。ママの望みを叶えるならば、おれが母親役をやる方が適任だ」
ママの望みとは、最高傑作である『シャーロット・カタクリ』の次世代を作らせること。
だからほぼ男ばっかり生まれている(とはたからは見える)家柄の主人公が求められているし、カタクリが産むことで強い子供が生まれるなら、それはそれでシャーロット・リンリンの望み通りである。
とんでもない発言にいやいやいや!と主人公は慌てた。
「出産って男の人には耐えられない痛みらしいですよ、そんな安請け合いしようとして!」
「おれのほうが痛みに慣れている。それに、お前も男だろう」
「俺はほら、男ですけどそういう体ですから、自然の摂理としてある程度は耐えられるんだろうと思いますし」
「なら、お前がおれの子を産んでくれるか」
「まだそのほうが! …………いや、そういう、話じゃ、なくて」
思わずうなずきかけて、いやいや待ってくれ、と主人公は眉を下げた。
先ほどまでの威圧感などどこへ行ってしまったのか、普段と変わらない様子でベッドに腰かけているカタクリの真意が読めない。
「……俺、男なんですけど」
「確かめたから知っている」
「その……さすがに『ママ』の命令でも、男を妻にするのには抵抗があるのでは?」
主人公は兄の『母』が男だったこともあるし、抵抗はないが、普通は違う。
二週間近く暮らした中で、カタクリの兄弟にそう言った嗜好をおおっぴらにしている人間もいないようだとは理解していた。もしもいたらそちらへ下げ渡してもらえたらと頼むつもりだったけど、見つけられなかった。本当は、見つけたくなくて、きちんと探していなかったのかもしれないが。
今更ながら、主人公は自分がカタクリを好きらしいと自覚した。本当に今更であるが、子供を作れるなら問題ないとあっさり言われて、男でも傍に置いてくれるのか、とわずかに安堵してしまったのは事実だった。
しかし、愛の無い結婚生活は流石に想像するだけでもつらい。義務で抱かれるのも抱くのも恐ろしいし、子供が生まれたら用済みとなって捨て置かれてしまいそうだ。それは、いやだった。
「お前なら、問題ない」
不安を抱く主人公をよそに、有無を言わさぬ強い口調で、カタクリがそう言った。
「おれの唯一はお前だ。そして、お前の唯一の座は、おれのものでなければ許さない」
その手が主人公のモチまみれの片手を掴んで、本人としては緩めに、主人公にしてはとても強く握りしめてくるから、その言葉に嘘はないだろう、と主人公は判断した。
男の娘やっててよかった、と万感の想いをかみしめた主人公は多分カタクリの性癖を誤解したけど、口には出さなかったので修正がされない。

ところでこの後の主人公とカタクリは、結婚後お互い『自分が産む』と言ってきかない気がする。
二人で一回ずつ産んだらいいのではないかな……あれ、それだとリバ主ということになる?
そう言うネタでした。
カタクリさんの面から見た話じゃないからアレだけど多分どこかでカタクリさんが主人公に惚れている。
政略結婚、いいよね。
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