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(アリアは僕が守るよ)



ふわりと笑う彼は夕日の人工太陽を背に優しい言葉をくれた。
守られなくっても平気だって!そう、主張したけど笑ってそんなにドジなのに?て言われてしまう。そんなドジじゃないのに。これでもお母さんにお使いを頼まれるのに。大丈夫だもの!とゴーシュに迫って言っていたら言ってる矢先からこけてしまう。きっと祈りの丘だから、ここが不安定だからこけたのよ、と言ったけど、彼はその言葉を流してほら、と手をさしのべる。
仕方がないからちょっぴり拗ねて人工太陽の光と一緒にそれを掴んだ。


やっぱり、僕が守るよ


微笑んでもう一度言われたら拗ねてそれを受け入れるしか無かった。











それは15年前のこと。
守るって言ってくれた貴方はその3年後に生まれた妹、シルベットを守ることに夢中になっちゃったわね。
気がついたら貴方は当時の私の望み通り、私を守る決意はなくなってたみたい。だけど私が転んで怪我をしたら気を付けて下さいよ、と諭しに来てくれた。その時の私は素直に頷いて、優しい彼と話してた。まだ、私の事を気にしてくれるんだ、と嬉しく思いながら話した。

それから12年後に貴方はヘッドビーになってユウサリを出た。
そして瞬く間に私とシルベットの前から姿を消した。もう私を気にかける貴方は消えてしまったんだ。
もう私を守るよ、と言ってくれる貴方は消えてしまったんだ。


だけど今、ふと思う。
夕日に立ちすくむ私の目の前にある窓を叩いて手に傷を抱えたら優しい貴方は来てくれたりするのかな、と。



幼馴染みの関係
酷く切なくい。
ただ過去に捕らわれて。


















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