*夏
*お互いに休暇日
*臨也さんの家



「やっぱ夏はクーラーだよね!」
「手前は金があるからそういうこと言えるんだ。普通は寒くなる程冷房つけねぇよ…。」
「わかってないなぁ、シズちゃんは!」
「あ゙ぁ?」
「夏でみんなが暑さに苦しんでるときに、俺のいるところだけが寒いくらいに涼しいっていうのがいいんじゃないか!それにアイスもつけば最高だね!」
「……最低だな。」
「最低とか言っておきながらも、ここで1日中くつろいでるのは一体誰かな?」
「いぃざぁやぁくん…?手前が俺ん家の扉壊していきなり連れて来たんだろーが!」
「え?そうだったっけ?あー…確かにそんなこともあったかも?」
「…」
「まぁまぁ落ち着いて!ね!」
「……死ね。」
「ひっどいなぁシズちゃん!せっかく灼熱の太陽光が窓から容赦なく降り注ぐ君のクーラーひとつない家からコンクリートジャングルの中に唯一存在するオアシス=俺の家に連れて来てあげたというのに!この優しい恋人の心遣いに対して死ねだなんてっ!」
「うざ。」
「えええ!!なんで今日そんな冷たいの!?普段だったらもう掴みかかってきてるはずなのに!!」
「はぁ…。」
「ちょっと!聞いてる!?」
「…ねみぃ。」
「は、?」
「ねみーんだよ…ほら、こっち来い。」
「なっ、なんで俺がシズちゃんの言うこと聞かなきゃいけない訳!やだ!」
「来いって。」
「やだ!だってまだ仕事終わってないし、さっきまで俺のこと酷く言ってた人の隣なんて行きたくないっ!」
「悪かった悪かった。だから、来いよ。」
「いやだってば!」
「……臨也。」
「…だめだよ、やっぱだめ。今回はシズちゃんがいけないもん。」
「おいで、臨也。」
「!、………そうやれば俺が折れるしかないってわかってるくせに。ひどい。」
「んー…、いい抱き心地。」
「恥ずかしいことをさらっと言わないでよ!」
「事実を述べたまでだ。」
「あのシズちゃんからそんな言葉が…!」
「…夜は口も可愛いのに、昼間の口は全く可愛くねぇな。」
「…おっさん発言。」
「手前だって同い年だろうが。」
「俺は永遠の21歳だから☆」
「あー、はいはい。そうかよ。ま、なんでもいいわ。」
「まさかのスルー…」
「俺寝るから。太腿貸せ。」
「………、 え?ごめん、なんか幻聴が聞こえたみたい。もっかい言ってくれる?」
「太腿貸せ。」
「(幻聴じゃなかったー!)」
「おい、なに固まってんだよ。」
「いや…なんでもない。」
「?、そうか。なら早く寝させろって。」
「………シズちゃんは本当に、俺にひざ枕とかやってほしい訳?」
「さっきから言ってんだろ?」
「でもさ、よく考えてみなって。男の脚だよ?女の子みたいに柔らかい訳でもないし、筋肉と骨しかないんだよ?絶対に、間違いなく、寝心地悪い!」
「そんなんは重要じゃねー。お前ってのが大事なんだよ。いい匂いするし、この部屋なんて寒いくらいだから臨也くらいあったけーのが気持ちいいし。」
「…」
「どうしても嫌ってんなら、無理強いはしねぇけど…」
「……わかった。」
「いいのか?」
「そこまで言われちゃうと、まぁ恋人としては?、やらない訳にいかないでしょ。」
「よし、じゃあ寝よう。」
「お、いしょ、…ん。これで大丈夫?シズちゃん大きいから、ソファーから脚がはみ出ちゃうのはしょうがないね。」
「もっと大きいの買え。」
「そもそも、ソファーは寝る場所じゃないでーす。」
「その言い方やめろ。きもい。」
「きもい!?失礼極まりないね!もう、さっさと寝なよ!結構このまま脚動かさないのって疲れるんだから!」
「おやすみ。」
「俺が脚疲れたらすぐに起こすからね!」
「ああ、ありがとな。」
「……おやすみっ!」





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夏ってなぜか、昼間に眠くなるんですよね…

この後、静雄さんが気持ち良さそうに眠ってるのを見てるうちに自分も眠くなって、臨也さんも一緒に寝ちゃうんだと思います。
夕方頃に静雄さんが目を覚ましたときに、ちょうど西日が臨也さんを照らしてて、それを見た静雄さんがああ臨也は綺麗だ、好きだ、と再確認すればいいと思います。





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