ろんりーがーる (阿部) | ナノ

□来いよ


隆也と付き合って3年目。
高3になってもまだまだ私は
幼い。隆也が野球で忙しいの
を知っているのに、私は会う
度に寂しい顔をしてしまうの
だ。


「ごめんな、そんな顔させちまって」


その一言を隆也に言わせて
いる私がもっと悪いんだと
首を横に振る。私が我慢す
ればいいだけのことなんだ
と毎回言い聞かせる。


「隆也は悪くないよ。私は野球に専念してもらいたいし、ね?」
「無理すんなよ」


隆也の手が私の頭を撫でる
一年生の時に比べてたくま
しくなった。手から伝わる
愛と相当努力したのかわか
ってしまうほど。


「来いよ」
「うん」


隆也の部屋で向かい合わせ
に座っていた私たち。隆也
に言われて隣にくっつくよ
うに座ると寄り掛かって身
を預けた


「お前、久々に会うと甘えんのな」


預けていた身をばっと起こし
て隆也の顔を見ると顔をほん
のり染めていた。


「ばっか、見んなよ」
「わっ、」


いきなり私に寄り掛かる
隆也に私は照れ隠しだね
と笑うと笑うなとデコピン
された

久々に会って、隆也の一言
一言にときめいている私が
いた。隆也とこうしている
時が好きだったりする。
孤独じゃないから。



来いよ


20110520.

title:確かに恋だった





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