俺が登校するなり
田島がアイツの手を
引いて廊下へと出て
行った。盗み見るの
もどうかと思ったけど、
やっぱキューピッドだし?
その前に気になるし。二人
にはバレないように教室の
ドアから顔を覗かせた。


「田島、手・・・」
「お前多分逃げるから離さなねーよ」
「う」


俯いてるアイツの両手を
掴む田島。


「昨日なんで逃げたの?」
「に、げたんじゃなくてっ」
「じゃなくて?」
「照れたの!!」


開きなおったな、アイツ


「俺のこと好きだから?」
「!」
「なあ、どーなの?」


田島の余裕っぷりに
アイツの顔が今にも
噴火しそうだ
この後どーなんのか
ハラハラする俺


「好、んっ」
「はい、初ちゅー!」
「き」


してやったりの顔
田島ついにやりや
がったな。しかも
廊下で。

いきなりしたから
アイツがまた逃げた
猛ダッシュで


「あ!逃げんなっ」


でもあっという間に
田島に捕まりハグされる
まあ、野球ナメンなだよな。


「田島、好き」
「・・・! 俺もっ」


りんごみたいに真っ赤に
なったアイツは今までに
ないくらい嬉しそうに笑った



ようやくこの日が


20110513.

title:確かに恋だった



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