「いいか、田島。アイツの好きなところに連れて行った方がいいぜ」
「そうかー、んじゃ聞いてくっか!」


ちょっと待てと田島の腕を
掴むとなんだよーと顔が膨
れた。お前じゃ話しがどー
なるかわかんないから俺が
聞いてくると席を立つ


「なあ、ちょっといいか?」
「あー、うん。」


俺がコイツを呼び出すこと
なんて滅多にないからコイ
ツはすぐに何の用か分かっ
たらしく少し緊張してんの
が伝わってきた


「泉、あのさ」
「あ、さっきの田島の発言気にすんなよ」
「・・うん」


少しがっかりしたのか
俯き加減のコイツにい
い知らせだとを合わせる


「田島がお前の行きたいとこ連れてってくれるみてーだぜ」
「ほんと!」


さっきまで俯いていた
顔が上がり目を輝かせる
からおもしろくて吹きそ
うになるのを抑えた


「で、どこ行きたいんだ?」
「私、田島の野球してるとこ見たい」


予想外だった。コイツって
田島とどこか行きたいのか
と思っていた。


「そんなんでいいのか?」
「うん」
「わかった、」


軽く設定を考えてみる。
コイツが野球してる田島
を眺める→お疲れ様と手
作りの弁当渡す→喜ぶ田
島→その後は二人でご勝
手にそんなことを紙に書
いて渡すとあわあわし出
すコイツ


「お弁当・・・!」
「田島喜ぶぜ、しかも手作りはやべーぞ」
「が、頑張るよ」
「おう、」


コイツに今度の試合の日を
教え、田島に連絡すると凄
く嬉しそうな声で泉サンキ
ューとお礼を言われた

あとは当日を待つだけだな



我ながら完璧な設定


20110428.

title:確かに恋だった



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