あなたと踊ろう


二日間あった文化祭
最終日の夜には後夜
祭があってキャンプ
ファイヤーをやって
いる。踊っている人
やそれを眺める人。
私は、特に踊る相手
も決めていなかった
し、誘われるなんて
ことも考えていなか
った。


「ふう、」


それに、文化祭は何だ
かかんだ疲れたから少
しのんびりしたいと思
っていた。キャンプフ
ァイヤーはカップルが
多いし少し離れたとこ
ろで見ようと隅っこに
移動すると


「あれ?」
「あ、水谷・・・」


ジュースを片手にぼけー
っとキャンプファイヤー
を見つめている水谷を見
つけて、何となく隣に座
った。


「なに、お前も逃げてきたの?」
「失礼な、別に逃げてなんか」
「ははっ。そーだな、ごめん」

何かぼんやりしている
水谷を盗み見ると目線
はキャンプファイヤー
だった。そんなに踊り
たいの・・・かな


「ねえ、そんなに踊りたい?」
「えっ?!そんなことはっ」
「だって顔に書いてあるし」
「まじで、やべーっっ!」


私がからかうと水谷は
顔を真っ赤にして、顔
を手で覆う。そんな姿
が可愛いくて笑ってし
まった。


「笑うなよー。まったく、」
「え、な、なに?」


よし、と気合いをいれて
立つ水谷は私の両手を引
っ張り立たせる。何がな
んだか分からないでいる
と手を差し出された。更
に分からなく私に水谷は
笑う。


「俺と踊ってくれますか?お姫様。・・・なんちゃってー」
「・・・っ!」


目の前にいる王子様じゃ
なくて、水谷の手をとる
と水谷は嬉しそうに顔を
真っ赤にして笑った。



あなたと踊ろう


(夢みたいな一時だった)

20110711.
シザンサス
花言葉:あなたと踊ろう











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