海になりたいpart.2



悠のベッドを独り占めして
音楽を聴く。


「あ、この曲いいね」
「だろ!ポップだし歌詞が共感できんだよな」


聴き入ってる私の隣へ来て
ヘッドホンからもれる音を
聴きながら悠が歌詞カード
を指す。


「ここのところさ、」
「うん」


指された歌詞を読む

あなたが今日も泣くなら僕は
あなたを包み込む海になりたい


「俺もこの歌詞みたいに海になりたい!!」


だからお前が泣いたら、
俺は海になってみせる

ニィっと笑う悠はいつもと
違って大人っぽく見えて
ちょっとドキっとした

そんなこと思ったなんて
悠には内緒。

私は嬉しくなって悠に
笑いかけた。



海になりたいpart.2


(愛は与えるものじゃなく、包み込むものだと)
(あなたが笑ったときに、僕は気づいたんだよ)

20091010.
加筆110524.




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